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あらすじ
「……私だけドキドキしてずるいです。ばか」
社会人三年目のサラリーマン・天江雄也は、日々の忙しさに追われてすっかりくたびれていた。そんな折、雄也はかつて近所に住んでいた八歳年下の女の子・白鳥葵と七年ぶりに再会する。すっかり家事万能な美少女JKへと成長していた彼女は言った。
「雄也君……私と、結婚を前提に同棲してくれませんか?」
初恋の人である雄也との同棲を強く希望する葵。戸惑う雄也はひとまずは保護者という立ち位置で同居することを了承するが――葵からの積極的なアプローチに内心は動揺しまくりで!?
おすすめ度:★★★★
感想
とりあえずエモい。
ヒロインである葵ちゃんの照れ隠しでたびたび登場する「バカ」というひとことが何とも言えない味を出していました。
初恋の相手に対してひたすら奉仕しつつ、甘え下手な面を見せつつ、ちょっとした拍子に甘えたり、おっちょこちょいな部分を見せるといった天然な部分を出すのはせこいと思う。
もちろん、年齢差や社会的『常識』から主人公である雄也も最初は『保護者』として心を強く持って接していましたが、時間の経過、そしておそらく過去に過ごしてきた際の少なからず思っていた重いからほだされていく姿は何とも何とも。
いろいろと言い訳をしつつも葵との時間を少しでも捻出しようとしている姿はどう考えても『保護者』という言葉だけでは表せないんですよね。
同じ空間・同じ時間を過ごし、奉仕されることで気持ちの変化も現れ、ラストには最初に葵が望んだ結末に。
【高校生】と【社会人】という社会的には微妙な立ち位置の二人だが、今巻のエモさをそのままにしてもらいたい。
一応タイトルの最後に1とついているので、続巻が出るようなら買いますが、話の内容的にこの1冊だけでもいいように感じた作品。