ねぇ、もういっそつき合っちゃう? 3 

HJ文庫

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あらすじ

思い出の秋祭りで、仮初な関係に進展が――
幼馴染であることを隠して偽装カップルを演じる正市と十色。
しかし、恋人ムーブを繰り返していくうちに、十色の中に正市への新しい感情が芽生え始めていた。
そんな時、猿賀谷とまゆ子の二人と行くことになったダブルデート先の牧場で、十色が打ち合わせなしの恋人ムーブを正市に仕掛けてきて――
「――これは……本物の恋人ムーブだよ」
幼馴染と恋人の間で揺らぎ始めた正市と十色。幼い頃の思い出が詰まった秋祭りの夜に、ついに二人の関係に進展が!!
幼馴染で偽装カップルな二人の、本物以上になりたいラブコメ!!


おすすめ度:★★★★


感想


 『偽物』から『本物』へ一歩ずつ思案しながら進んでいく姿が本当に最高。

 前の巻でお互いに自分の気持ちを多少なりとも自覚し、『偽物の恋人』関係から『本物の恋人』になるために十色は行動を開始する!!!

 『本物』の恋人ムーブという言い訳と共に迫りくる十色の積極的な様子に焦る様子の正市。

 周囲のメンバーの恋愛模様や話から自分たちのことを考えさせられ、「思い出」の夏祭りでついに自分の気持ちの大きさを自覚した十色。

 正市への気持ちは気づいていてもどこか”本気”出なかった十色だが、『恋』に”本気”になった十色が今後どのような行動に移すのかとても気になります。

 そして、まゆ子&猿賀谷、船見&春日部両ペアの恋物語の展開も気になるところ。

 3組のペアがその関係をどのように変化させていくのか今後がとても楽しみな作品。

 『偽物』から『本物』へ、『幼馴染』から『恋人』へ関係を変化させたい十色は正市に意識してもらおうと今まで以上に積極的な行動に。

 もちろん「恋人ムーブ」を行うということは自分自身もダメージがあることを理解しているのか…

 最初は結構いい感じに主導権を持っていたはずなのに、正市に丸め込まれ自爆する姿がたびたび…その姿もかわいらしいんですけどね。

 しかし、幼馴染としてずっと過ごしてきて、その居心地のいい空間を一時の感情で壊したくないのかどこかで一歩引いている感じも。

 そして周囲からは『恋人』と認知されている二人にくる厄介な”相談”が…

 一組は2巻の時に海の家で芽生えた恋心を必死にアピールするまゆ子、とそのアピールに対してうろたえる猿賀谷ペア。

 突然舞い降りたWデートで見せられるのは、猿賀谷の前では全く違う顏をするまゆ子と同じようにまゆ子の前では普段通りふるまえないという猿賀谷。

 普段自分たちには見せない二人の様子をうかがいながらも二人の仲を応援しようと様々な後押しをする二人。

 そのかいもありまゆ子の魅力を感じていく猿賀谷。

 そしてもう一組は春日部に恋する船見と十色に想いを寄せている春日部。

 春日部の気持ちを諦めさせ、自分をもっと見てほしいと思う船見による行動だが、このペアに関しては情報がそろっておらず、どうして現状の宙ぶらりんな状態なのか今後の種明かしに期待。

 なんにしろ、自分とは違って『本気の恋』をしている二人を見て十色は何を思うか…

 引き続き二人の内心もしっかり描写されており、その時折で気持ちが変化していっているのかわかるいい作品。

 ラストの二人の表情は必見モノ!!!

 そして”本物”の恋を自覚した十色と十色への気持ちに素直になった正市の関係は今後どうなっていくのかとても楽しみです。

ねぇ、もういっそつき合っちゃう?2

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