ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか18

GA文庫

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あらすじ

白妖精は誓う。女神に捧げる忠義を。
黒妖精は刻む。ただそれだけの想いを。
小人は哭く。四つの後悔を力に変え。
戦車は進む。女神以外全てを切り捨て。
そして、猛者(おうじゃ)は問う。
夢想でも詭弁でもなく『力』の証明を。
「この身を超えられぬ者に、『女神』を救う価値などなし」
誰も、何も間違っていない。
ただ女神を想い、己(エゴ)を貫いて、かつてない『大戦』を駆け抜ける。
だから、誰よりも傷付き果てる少年は――黄昏の空に、『偽善』を告げた。
「あの人を助けるって、約束したんだ」
これは少年が歩み、女神が記す、
──【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──


おすすめ度:★★★★★


感想


 待ちに待った18巻。

 待ったかいもありボリュームも内容も申し分ないものに。

 前の巻のラストで神フレイヤから宣戦布告された『フレイヤファミリアvsオラリオ全ファミリア』という前代未聞のウォーゲーム。

 まさに総力戦と言ってもいい内容に驚きました。

 主要ファミリアの面々はもちろんのこと、一度しか出てきてないようなサブキャラに至るまでいろんな盤面で活躍の機会を与えられるという大盤振る舞い。

 もちろん集団なのでそれぞれの思惑も複雑に絡み合い、最後にはフレイヤを『救う』ため、”未完の英雄”は自らの【エゴ】を押し通すというある意味”英雄”に必要な要素を飲み込むという成長を。。。

 それ以外のメンバーも一皮も二皮もむける成長を見せる中、始まったウォーゲームは最初から最後まで鳥肌や感動の連続でした。

 その中でも驚いたのは何よりも参戦すると思っていた対抗馬『ロキファミリア』の”不参加

 理由や思惑を呼んだ際には納得いく理由でしたし、そのほかの不参加を表明したファミリアの理由にもしっかりとしたものがあり、オラリオという都市、そしていまだ達成されていない『三大クエスト』最後の1つ、そして、ロキファミリアの参加を止めるべく与えられた新たな【情報】

 恐らく今後は今回与えられたこの【情報】が”キー”となる物語も展開されると思いますが、いったいどのようなものなのか今後の展開が楽しみです。

 そしてフレイヤファミリアの眷属たちのフレイヤに対する”想い”の強さ、”愛”の大きさには何とも言えない感情が…

 誰が悪いということもなく、ただほんの少し歯車が狂っただけというのが一番の感想なのですが、それでも誰もがフレイヤに対して”恩”を感じていたのは理解できます。

 最終決戦ではオッタルによる次世代の”英雄”に対するバトンの受け渡しもあり、恐らく自覚していないベルは受け継がれてきたそのバトンの”想い”をどのように思うのか…

 ヘルメスやいまだ姿を見せないゼウスはベルに何を思い、いったい何を彼に見るのか…

 そこらへんが語られる日も楽しみです。

 今巻は人によって感動するポイントが様々だと思います。

 それでもダンまちファンなら読まない選択肢を取れないほどの一冊。

 アニメしか見ない方も漫画しか見ない方もこの感動を味わってほしいので、是非原作でもある小説を毛嫌いせずに是非読んでください。

 長い長いフレイヤとの因縁に終止符を打たれた今巻。

 一つの”決断”を下した彼女たちや彼らの今後は…

 ところで、三度フラれた彼女ですが、今後もベルに対してアプローチをするのかちょっと楽しみですね。

 ” ”することは自由ですし、親友も恐らくアプローチを続けると思うので今後の対応も見ものです。

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