こんにちは♪
本日の一冊はこちら(*’▽’)
あらすじ
「……秘密の関係、だもんね?」
始まるリモート授業。
画面で繋がるクラスメイト。
だけど──彼女は【俺の隣】に居る。
「リモート授業に必要だから、わいふぁいを捕まえようと思ったんだ」
寮がクラスター発生で閉鎖し、途方に暮れていた高校生・吉野叶多は、夜中の公園で奇妙な行為を目撃する。
スマホをぶんぶんと振り回し、電波を(リアルな意味で)捕まえようとしていたのは、なんとクラス1の美少女・星川遥だった。
あまりの機械音痴っぷりに、せめて設定くらいはしてあげようと家に向かう叶多。ところが……。
「隣の部屋、余ってるんだよね」
機械音痴はただのフリ。
叶多を連れ込むことこそが、実は彼女の真意だったようで──!?
誘い受け上手なお嬢様とはじめる、イチャ甘同居ラブコメディ!
おススメ度:★★★★
現在の時勢にとてもマッチしつつも、しっかりとラブコメを意識して落とし込まれたとてもいい作品です。
話の流れで現在と同じように”緊急事態宣言”や”クラスター”といったマイナスや使い方によっては批判を生むワードが盛り込まれていますが、逆に言えばそれだけで、やっていることは現在の自分たちと似たような状況化でどのようにラブコメができるかというある意味挑戦されていました。
少し前ですが、学校の授業すらリモートになりましたが、本作でも同じように授業はリモート授業で行われることに、、、
そこに追い打ちをかけるように主人公の叶多はクラスター発生により住んでいた学生寮にすら入ることができないというどれだけ不幸が重なるのと思えるほど悲惨なものに・・・
ニュースで見て知っている人も多いかと思いますが、帰省して実家で授業を受けようと思ってもその実家がまさかの拒否!!!
確かに帰省してくるなということはニュースでも聞いたことがありましたし、それでもあんまりと思っていましたが、この叶多という主人公現代の高校生らしくなく、野宿ですべて済ませようという強者だったことに驚き。。。同じような状況になったとしても野宿だけは選択肢に自分は入りません!!!
そこから機械音痴のふりをしたヒロインの遥とあれよあれよと同居という形になりますが、この時代に機械音痴ってどうなの?と思う方もいるかもしれませんが、自分の周りにもパソコンが全くダメだった友人を知っているので結構すんなりとここらへんは入ってきましたね。
遥の気持ちももちろん理解できます。会話のきっかけ作りはもちろんありますが、叶多に対する淡い恋心と野宿するという選択肢を取ろうとしているその境遇に目をそらせなかったのはしょうがないですよね。
同じ屋根の下で思い人と暮らせるようになった遥の演技にはドン引きするところもありますが、好きな人にどんな形でもいいから構ってほしいという素直な気持ちも伝わってくるので、思ったよりもあざとさというのは感じられませんでしたが、やり過ぎ感は否めません。
システムキッチンで生活しているにも関わらず、電子機器すべてに対して「使い方がわかりません。」は流石に流石に。。。
実際叶多にもその嘘はすぐに見破られることになりますが、暮らさせてもらっているという点と多少なりとも頼られているということから見て見ぬふりをしつつ、遥の好きにさせる姿はとてもいい感じに見える場面が多いですね。
上記のようなやり過ぎ感については遥自身も後悔しているふしも見受けられましたが、一度始めてしまった可愛い”嘘”をすぐにはひっくり返すことができず、基本的には機械音痴を装ったポンコツとして、時には自分の体を使って叶多を誘惑する姿にニヤニヤ
一応時事ネタをふんだんに使っているため、外出時にはマスクをつける描写がちゃんとありますし、病院の受け入れという点もしっかりと描写されており、これといったご都合主義がなかったのも個人的にはポイント高いです。
個人的にはこの2人の同居生活が今後どうなっていくのかとても楽しみでなりませんが、とても綺麗に終わっているので、このまま綺麗に終わってほしいというジレンマもあったりします。
ちなみに皆さんはこういった1巻完結型って続いてほしい派ですか?それとも綺麗に終わっといてほしい派ですか?