こんにちは♪
本日の一冊はこちら(*’▽’)
あらすじ
剣と魔法の“乙女ゲー”の世界に転生した、元日本の社会人だったリオンは、その女尊男卑な世界に絶望する。
この世界では、男なぞは女性を養うだけとの家畜のようなものであった。
例外なのは、ゲームで攻略対象であった王太子率いるイケメン軍団ぐらである。
そんな理不尽な境遇において、リオンはある一つの武器を持っていた。
そう前世で生意気な妹に無理矢理攻略させられていたこのゲームの知識である。
本当は田舎に引きこもりのんびりとしたいリオンだったがその知識を使い、やりたい放題の女どもとイケメンに、はからずも反旗を翻すのだった。
ド外道主人公による、爽快(?)下克上ファンタジー開演!
イケメン死すべし!
モブから始まる、乙女ゲー風異世界ファンタジー!!
おススメ度:★★★★
一 言:設定が渋滞しているが、話のテンポと主人公の働きがとても面白い状況を作っている作品です。
感想
『乙女ゲー』とうたってはいるが、中身はダンジョン探索やロボットなどがごちゃ混ぜの世界観になっており、世界観を重視する人には厳しいか?
さらに、主人公が『乙女ゲーの世界』に転生するきっかけとなる導入エピソードもツッコミどころが多いようにも思いますが、しょせん転生する”きっかけ”なので♪
元々がweb作品なので話のテンポはいいですが、web版から結構改稿されているので、既読の方でも楽しめる内容になっている点も嬉しいところです。
話の流れは変えようがありませんが、そこまで至る過程が変るのは読んでいる側としては嬉しいところ。
本作で一番のポイントはやはり、主人公であるリオンの性格にあると思います。
自分が『乙女ゲー』の世界に転生し、消極的に生きようとするも様々なことに巻き込まれ、自分の中では”物語”に関わらないという珍しいスタンスを取り、平穏に生きたいという後ろ向きな姿勢で過ごし、自分が逃げられないところまで追い込まれてようやく重い腰をあげるというある意味人間らしさがよく出ています。
さらに、動き出せば相手を追い込むためには手段は択ばず、自分が勝つために行動する姿はいっそすがすがしく感じます。
彼自身は自衛できるだけの戦力を確保してモブに徹しようとする姿勢はいいと思いますし”普通”に過ごす分には”創作”と割り切って過ごせますからね。
ただ、結婚を回避するために選択したのがチートアイテムを手に入れるという…
本当にモブになり続けようとしているのか疑問な部分ももちろんありますが、がけっぷりに立たされればそんな考え浮かばないですよね…
本来の物語の主人公とそのパートナーですが、別の人物にその関係を略奪され、リオンの人生設計を根本から破壊されている気がしますが…
パートナーの面々も問題があるキャラが多く、ひどい面々を見ているからか、ヒロインの2人がとてもまともに見えるあたり…
本作の作者様の別作品だとヒドインが多いのでさらに目立っているのか?
パートナーたちに対しては一応今巻で決着はつきますが、web版から読んでいる人はわかっている通りの展開が待っていそうなので、リオンにとっては頭痛の種に昇格?したようなものに…
関わらないと決めていたにもかかわらず、関わってしまったのだからしょうがないですね(*’▽’)
モブに徹しようとして徹しきれていないリオンが右往左往しながらもルクシオンというチートの力を借りてどのように過ごしていくのか。
そして、まっとうな人生を歩めるのか。
今後が楽しみな作品です。