妹はカノジョにできないのに1

ラノベ

こんにちは♪

本日の一冊はこちら(*’▽’)

あらすじ

桜羽雪季は世界一可愛い妹だ。中学生ながらモデル顔負けの美少女で、胸の発育もばっちり、おまけに性格も良い。「ゲームやりましょう! 今日こそはお兄ちゃんをボコしちゃいますよ!」「ふふふ、どうですか? お兄ちゃんの好きそうな服を選んでみました」「お兄ちゃん、一緒にお風呂に入りましょ? たまにはいいじゃないですか♪」 だけど、家ではまだまだ子供。 俺にとってはいつまでも可愛い妹だし、兄妹のスキンシップを楽しんでるだけ。 そう思っていた……。 だけどある日、俺たちが実の兄妹じゃないと衝撃の事実が明らかに! 妹はカノジョにできないはずだった……でもこれじゃ、話が違う!? 何があっても最後には“絶対に”妹と結ばれるラブコメ!


おススメ度:★★★★★


 多数のどんでん返しを繰り返しながらラストは次巻に関わる重大発言をして終わるというとても続きが気になる終わり方をしてくれた作品。

 タイトルと序盤の状況から兄弟の不道徳的なラブコメだが、結構ほのぼの系で行くのかと思いきや!!!

 中盤以降状況が刻一刻と変化していき、最終的にはとても歪な三角関係が形成され、もはやどこに向かっているのか…

 状況がころころ変化していっているが、それに伴ってキャラクターたちの心情が薄く描写されているのかと問われると全くの逆で、その時々の描写がとても丁寧にされている点も高評価です。

刻一刻と変化する状況

 本巻では本当にキャラクターたちの周囲の状況が目まぐるしく変化する様子が描かれております。

 まず、仲が良すぎる兄妹という他作品でもたまに見るような兄妹愛を越えているような2人の行動を見せられ、彼らの周囲と同じように超が付くレベルのシスコン・ブラコン兄妹という認識を。

 そこから親の離婚という子供ではどうしようもない状況に追い込まれてからの状況の変化に読んでいて戸惑うほど…

 明かされる真実と新たに浮上する問題。心の隙をつくかのような同級生からの求愛、さらに状況に追いつけず、その変化に戸惑うばかりの主人公。

 そして、自分にとって最も大切なものを再認識した後の行動力と交渉力によって自ら望む未来を掴んだのもつかの間、衝撃のラストによって更なる混沌へ進むことへ…

 状況の変化もそうですが、本作で登場するメインキャラクター全員が親に振り回される状況というのは昨今の離婚率の高さからも同じようなことがあるのかもしれません。

 たいていの場合子供の知らないところですべて終わっているというのも結構ある話なのでしょうね。そういうのを考えると本作では全員が被害者と言ってもいいのかもしれません。

とても歪な三角関係

 ラブコメにおいて三角関係というのはあまり珍しくもなく、物語を盛り上げるうえでヒロインのライバルがいるという事実はとても重要だと思います。

 最近では三角関係では収まらずに、もっと多かったり、主人公を中心にいくつもの矢印が向いている作品もありますが、ヒロインたちに競わせることで、それぞれの分野での魅力を盛大に魅せてくれ、読者にも特定のヒロインを応援したいという思いもわきますからいいと思いますが、、、

 本作の三角関係はラストの衝撃発言がなければまだよかった!!!

 主人公とヒロインの一人は実は兄妹ではなかったということで、世間体でいえば公にしにくくても結婚など特に問題はありません。(一部過剰に反応する人がいるだけでそういう恋愛もいいと自分は思います。)

 そして、ヒロインが主人公と離ればなれになってからそのすきをついて恋人の地位を手に入れたもう一人のヒロインは言わずもがな。

 まぁ、恋人という一歩リードしている状態のヒロインが存在しますが、それでも主人公を頂点とした三角関係は築かれていますし、今後の展開次第ではどう転がるかわからないので面白そうではあったのですが、、、

 主人公はラストにどのような選択をするのかとても気になります。

 実の兄妹の不道徳恋愛を描くのかと思いワクワクしていたところに”義理”という情報を入れられたことによって普通?のラブコメだと思った矢先の急展開の数々。

 1巻で出会いから恋人までという結構早いスパンの作品が多いなか、本作はそういう面もないとは言いませんが、ゆっくり愛を育んでもらいたいと思っている層にも需要があると思います。

 来月には2巻も出るということで、衝撃のラストからどう展開し、主人公をめぐる三角関係が変化していくのかとても楽しみな作品です。

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