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あらすじ
魔術全盛の大魔法時代。ある異能を持つ青年貴族・ジンは、異端の“魔剣術”により、裏世界で「魔術殺しの暗殺貴族」として名を馳せていた。ある日、ジンは依頼の遂行中、謎めいた「奴隷令嬢」リネットを拾い、成り行きから家に迎えることに。その後、彼女と名門女学院に潜入したジンは、唯一の男性教師として令嬢らに己の秘剣術を教えることになり!? 魔術のみが正義の世界、影の英雄は理外の魔剣で、落伍者の少女らを絶対強者の頂きに導く！ あらゆる最強魔法を異端の剣が打ち砕く、無双教導アクション！
感想
設定もりもりの師弟ファンタジー。
新作のファンタジーは久しぶりに手を出した気分…最近ラブコメばっかで実際には読んでいるかもしれませんが、、、
戦時・貴族・魔法・暗殺者・教師等これでもかという設定を詰め込みながらも、うまくまとまっておりとても読みやすかったです。
同じような”欠陥”を持った師弟がどのように学園生活を送り、敵国との戦闘をかいくぐっていくのかラノベとしての「王道ファンタジー」が読みたい人向け。
一昔前の「王道ファンタジー」
第一の感想としては一昔前に流行ったファンタジーのいいとこどりといった感じの内容で、『無能』とされる主人公とヒロインの最強物と成り上がり物が足して2で割ったような感じ。
主人公自身の性格もまぁ「王道」から外れず、無自覚なところも言わずもがな。
ヒロインに関しては最初は自己肯定が0でいつ捨てられるかおびえる様子から、自信をもって行動するようになるという成長を見られたのはいい感じ。
過去に通っていた学園にもう一度通い、『無能』と言われながらも根気よく我慢し続け、結果を出しつつ周りから一目置かれる立場に一気になるという流れはもはや様式美か？
ヒロインの人間関係
主人公に関してはもはやおなじみのハーレム一直線なので…
ヒロインについては以前通っていた学園に通いなおすということで、『無能』というレッテルを知る人がいるという最大の懸念が…
当初の彼女自身もそのレッテルと良しとし、受け入れていましたが、主人公との修練によって払拭し、自身をつけていきますが、そこに至るまでにどれほど努力したかはほぼ割愛されています…
まぁ、修行パート、しかも物語にとっての下敷きなんて基本カットされるものだとわかっているのでいいんですけどね。
ハーレムものということで主人公の隣を争うライバル兼姉や親友という立ち位置ができてくるわけですが、今巻では”親友”との確執がメインに。
過去に共に”劣等生”とされ切磋琢磨し、”親友”と呼ぶにふさわしい仲だったにもかかわらず、突如学園から姿を消したヒロインとの間には確かな確執が…
2人の仲の修繕方法はファンタジーではおなじみの方法で、今後は恋のライバルとして、また過去のように切磋琢磨しあう様子が見れることだと思います。
今後ヒロインが増えれば共闘する場面も見られるか？
最後に
設定ももりもりだが、因縁や陰謀も多くちりばめられており、1巻から情報量がすごいことになっていますが、安心安定の「ファンタジー」として読める作品。
逆に「王道」からストーリーが外れることはないので読み飽きてる人や一ひねり欲しい人には物足りない部分があるかも？
今後学園生活もそうですが、因縁や陰謀がどのような形で主人公たちに降りかかってくるのか楽しみでもあります。
