美少女揃いの英霊に育てられた俺が人類の切り札になった件

ファンタジア文庫

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あらすじ

美少女揃いの英霊に鍛えられ、「最弱兵器」は最強へ進化する!
魔術学園を退学寸前のウィリアムは、千年前の戦争で活躍したという美少女英霊たちと出会う。「弟子となり最強を目指せ」と告げる彼女たちを疑うも、その指南により彼の秘められた才能が次々と開花する――!


おすすめ度:★★★★★


感想


 ”魔力”がすべての人類に備わり、それを活用して暮らす世界で唯一”魔力”が無いと宣言され、それでももがきながらも心が折れた少年が紡ぐ成り上がり。

 序盤の流れこそそこらへんにある成り上がりと同じような感じなので、正直何番煎じなのかといった感じだったが、終盤で主人公の”本音”を聞いたらその人間味に惹かれた。

 多くは周囲のために行動することが多い、『正義感が強い』タイプか、『自分勝手』タイプの二種類に分かれそうなのだが、本作の主人公は個人的にはどちらでもないタイプ。

 不遇だったからこそ、周囲の手のひら返しには敏感に、さらに自分と関わり合いが無い”他人”も同様。

 かといって自分勝手に行動している感じもしない。

 一応表紙にもいる三人の師匠との修行パートではいかにさぼるかという怠惰の動きをしていたが、それも長年叩かれたことを考えるとしょうがないか…

 そしてラストで動く決めてが最高でした。

 人間味ある”回答”だっただけによかったですね。

 本作の世界の”裏側”で暗躍している存在や、ラストに意味深なセリフを言っていた”王族”、思った以上に複雑そうなので、今後も楽しみな作品です。

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