義妹生活5

MF文庫j

こんにちは♪

本日の一冊はこちら(*’▽’)

あらすじ

誰にも知られてはいけない、二人だけの秘密の生活が始まった。兄妹のようで恋人のようでもある、名前をつけられない関係を育む悠太と沙季。自分の都合を押しつけたりせず、かといって抱え込みすぎもせず、適切に頼り合いながら、お互いに理想のパートナーでいようと試みる二人。初めてのデート、不慣れなファッション、友達の誕生日会、そしてハロウィン。様々な出来事を通して、同じ時間を過ごす中で、異性に期待せず生きてきた二人に少しずつ『変化』の兆しが見え始める。また周囲の人間も、徐々に彼らの『変化』に気づき始め……?


おススメ度:★★★★★


 前の巻でお互いの気持ちをすり合わせ、『家族』としての姿と『恋人』としての姿を変えつつ気持ちの変化がとても心地いい作品でした。

『恋人』としてふさわしくあろうとする2人

 義理の兄妹からお互いに意識しあい、ようやく気持ちを伝え、恋人という一つの絆を手に入れた2人だが、世間の目を気にしてなかなか先に進めないどころか、”普通”の恋人らしいことすら難しい2人。

 そんな2人だが、しっかりとお互いのことは考え、”今”の自分から変化しようと努力する姿は本当にどこにでもいる恋人なんだと思いますし、今まで知らないことを少しずつ知っていく嬉しさも相まってとてもニヤニヤできました。

 悠太はファッションセンスが抜群の沙季の隣に立つために今まで見向きもしなかったファッションの勉強を。

 周囲の人の意見も取り入れつつ、勘違いもしながらですが、少しでも隣に立てるように自分磨きをする姿は本当に沙季のことを大切に想っているということがよくわかります。

 そして変わろうとしているのは悠太だけでなく、沙季もまた悠太のために変ろうとしているのがわかります。

 彼女の場合はその不愛想を直そうと”笑顔”でいることを心がけますが、普段鉄面皮の人が急に笑えるわけもなく、とてもぎこちない感じに♪

 最終的にはお互いにお互いのいいところやいつもの”すり合わせ”によって解決の道をたどりますが、相手のすべてを許すというその心は結構難しいでが、相手が自分のために変化しようとしてくれる姿を見るのはとても嬉しいと思います。

”ハロウィン”と”誕生日”

 作中の時期の話として今回はハロウィンと誕生日についての話題が。

 2人とも誕生日が12月ということで、クリスマスと一緒に祝われるというなんとも悲しくも共通の話題が生まれたわけですが、実際どの程度の人が一緒に祝われるのかちょっと気になるところ。

 自分は家族も含めてイベントと誕生日がかぶることがなかったのですが、たまに誕生日とイベントを一緒に行うというのは聞いたことがあるので単純な疑問として。

 なんにしても、次巻以降では2人の”誕生日”の話も出てくると思いますが、”恋人”として過ごすのか、それとも”家族”として過ごすのかなど、気になる要素は多くありますし、今はまだ”すり合わせ”などで理性を保っていますが、いつ決壊してもおかしくない状況でこの先どうなるのか。。。

 そして今巻のメインでもあるハロウィンですが、毎巻重要な場面で登場し、悠太と沙季の仲をかき回す”悪魔”工藤先生が今巻でも登場!!!

 今回はハロウィンということで悪魔のコスプレをしたイラストも付いていましたが、まさにはまり役と、すごく納得してしまいました。

 そんな彼女が何もなく退場するわけがなく、悠太の中に一つのくさびを打ち込んでいき、それによって普段絶対しないような行動に移させたのはイベント独特の空気か、それとも『悪魔のささやき』か?

 その行動によって彼らの今後がどうなっていくのか…

 また沙季も過去の出来事を振り返り、ハロウィンへの想いがあふれだしているのは珍しくも、いい心情を表現できていたと。

 世間ではとても賑やかなハロウィンというイベントですが、2人は恋人という事実を隠しつつ、とても静かな一夜を過ごすことになりましたが、2人の雰囲気を考えると騒ぐよりも静かに過ごす2人がとてもあっていてまた一歩想いを重ねる姿が印象的でした。

 義理の兄妹から気になる異性に、そして隠れて恋人になると段階を踏んでようやくここまで来た本作。

 お互いの想いをすり合わせつつ、さらに先へ進む2人ですが、周囲の反応もそうですが、両親への告白もどのように行うのか、次への期待が膨らみます。

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