迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について 2

ダッシュエックス文庫

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あらすじ

留学してきた英国美少女のシャーロットとお隣同士になった明人は、彼女の妹であるエマちゃんを交えて3人で親交を深めていった。
衝撃的なキス事件以降、ぎこちなく焦れったい空気が漂う明人とシャーロットだったが、エマちゃんの保育園入園という一大事に向けて協力する中で、少しずつ普段の距離感を取り戻していく。
そんな中、延期していたシャーロットの歓迎会が開かれる。
クラスメイトの清水有紗や東雲華凜も加わり、ドキドキなゲームや少しの波乱を伴った歓迎会は無事に終わった……が、その後の明人とシャーロットの関係は、確実に変化していき――!?
大人気のじれ甘お隣ラブコメディ第2弾!


おすすめ度:★★★★★


感想


 1巻ではぼかされていた明人とシャーロットの過去が”一部”明らかに!!!

 それぞれの過去についてはなんとなく察していたところもあったのですが、なかなか重い過去を持っており、そのための努力をし続けていたシャーロットがとても健気で…

 エマという天使を間に挟んだ関係は徐々にその距離を縮め、周囲からの後押しという名の”気づき”を得て関係が一歩前進かと思いきや、待っていたのはシャーロットによる大暴投・・・?

 シャーロットの本心については謎ですが、距離は確実に縮まっているので次巻以降その真意が語られればと思います。

 恐らく発想が飛躍しての発言だとは思いますが…

 1巻ラストのキスを引きずっての2巻ですが、尊いと感じる場面が多すぎます!!!

 明人とシャーロットの何とも言えない距離感はもちろんのこと、幼い妹のエマに嫉妬して下手したらエマ以上のかまって攻撃…

 しかも、それが家の中だけかと思いきや家の外でもその感情はだんだんと抑えることができなくなっていき、隠れてスキンシップする姿には本当にニヤニヤが止まらない展開に…

 明人の過去が”一部”明かされ、過去の”栄光”とも呼べる瞬間が、しかし、いったいどういった経緯で今のようになってしまったかは今巻でもわからずじまい。

 両親との確執もあるような言動があることから何かあるようだが、いったい何があればあれほどの自己犠牲の精神を作り上げることができるのか…

 そこら辺のネタ晴らしは今後の楽しみとしてとっておくとして、シャーロットに対する好意が留まることを知らないですね。

 最初はキスという行為からぎこちなさを感じていましたが、エマという幼女を間に挟んだことでしっかりとしたコミュニケーションを取り、さらにシャーロットが望む行動をすることでその好感度を上げていくという素晴らしい展開が。

 そしてシャーロットに好意を持ったことにより、親友から今までの行為に対して叱咤激励を貰い、一つですが自分を許せたのではないでしょうか。

 彼自身いったいいくつ自分に対して罰を与えているかは知りませんが、今回のことで親友と言っていた彰と本当の意味で”親友”に戻れたといってはいいのではないでしょうか?恐らく贖罪のための行動はまだまだすると思いますし、無意識で行動することもあると思います。

 しかし、彼のような友達想いの親友がそばにいることで、シャーロットとは違った意味で本当に救われる日が来るのでは?

 なんにしろ、明人にとってシャーロットはすでにかけがえのない人になっているのでこちらに関してはもうニヤニヤしながら展開を追うしかないですね。

 一方シャーロットも今巻で”過去”に犯してしまった自分の罪を明人に懺悔することに。

 こちらに関してはある程度予想がつく内容でしたが、実際に彼女の口からその真相が出てきたときにはやはり結構答えるものがありますね。

 そんな彼女だからこそエマのことをあそこまで可愛がっていたことが理解できました。

 そして、今巻でエマが保育園に行くことで学友と親睦を深められるように。

 今まではエマのことを第一に、明人の家に居つく毎日を送り、なかなか学友と友好を深められていない状況だったと思いますが、ここで恐らくライバルになる女性と彼女の親友ポジションに落ち着くであろう女性と友好を深めることに。

 明人のことが好きな気持ちに気づかず、嫉妬する姿は大変おいしい状況でしたが、ここに来て新キャラに背中を押される展開に。

 しかも、その後の応援もしてくれるようなのでどのような相談をして今後明人にアプローチを仕掛けていくのか楽しみなところ。

 今回はエマの状況に悩み、どうしてそのような対応を取ったのか、なぜ知らせてくれなかったのか、不安に駆られる状況が多々あった彼女ですが、まだ登場していない彼女の”母親”が色々カギを握っていると思いますので、登場が期待できます。

 もちろん、最後に発せられた意味深な宣言はいったいどのような意図で発せられたのか、次巻がとても気になる伏線が…

 最後に本作の天使エマですが、いや~シャーロットも可愛いのですが、純粋無垢な幼女にはかなわないですね。

 自然と明人に甘え、何よりも明人を優先する姿は本当にかわいらしい。

 そんなエマも今巻からは保育園に通い始め。

 初登場時では人見知りを発症し、なかなか大変でしたが、それが明人と出会ったことで成長した姿をシャーロットから聞かされた時にはとても感動しました。

 ただ、順風満帆に物事が進むわけがなく、保育園でも問題が起こり、その解決手段が本当に素晴らしい。

 エマのことを考えて自分の将来を一つ閉ざすという選択を迷いなく選択できる明人は本当に尊敬に値しますし、エマの頭の良さをとてもよく表現できる場所だったと思います。

 彼女には是非たくさんのお友達を作ってもらい、笑顔であふれる生活を送ってもらいたいですね。

 今回一つ残念に思ったのがせっかくエマの親友になれそうなクレアがイラストを貰ったにもかかわらず挿絵が無いということ!!!

 次巻以降でエマと楽しそうに過ごしている挿絵があると嬉しく思います…

 2人の関係はちょっと予想外な形に変化しましたが、同時に微妙な三角関係も形成してしまったもよう。

 エマの子育てに、シャーロットの母親の”真意”、本命であるシャーロットとの関係について等とても楽しみな内容が盛りだくさんなので今後の展開にも期待です。

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