高3で免許を取った。可愛くない後輩と夏旅するハメになった。

GA文庫

こんにちは♪

本日の一冊はこちら(*’▽’)

あらすじ

高校生活最後の夏休み、クルマで旅に出る──
可愛くない後輩と一緒に
「せんぱい、免許取ったんですか?」
車で夏の北海道を旅するのが夢だった僕は、
校則違反の免許を取った。
しかし、最悪の相手に運転しているところを見つかってしまう。
鮎川あやり──なぜか僕のことを目の仇にする冷酷(クール)な風紀委員だ。
僕の夢もこれで終わりと思いきや、
「事故でも起こされたら大変です。わたしが運転技術を確認します」
ゆかいにドライブしてしまう僕ら。
助手席の彼女は、学校では誰にも見せない可愛い顔を覗かせたりして。
「それじゃせんぱい。良い夏旅を」
別れ際、彼女が一瞬見せたせつない笑顔に、僕は──。
裕時悠示&成海七海が贈る
青春冒険ラブコメ“ひと夏の甘旅”始動!


おススメ度:★★★★


 在学中に車の免許を取り、ひと夏の自由な旅へと向かう青春ラブコメですが、今巻では本格的な旅はお預けで、ツンデレヒロインのあやりを旅へ同行させるまでが描かれています。

 車の免許を”自由の翼”のように表現するのはいっている意味はなんとなく分かります。

 昨今免許を取得しなくても公共交通機関がしっかりしているのでいらないと思う人もいるかもしれませんが、それでも、”行きたいところ”に”時間を気にせず”行け、さらに周りに人もいないので気楽だと思うので、結構共感できました。

 本作の旅の目的地は『北の大地』次巻では現地の魅力を最大限までに引き出しつつ、旅を通して二人の仲が縮まる様子を期待しています。

本作の運転免許証について

 本作の年代が高校生ということで、確かに免許の取得に関する校則があるところもあるかもしれません。

 実際に自分はどうだったのかと問われると・・・覚えていません!!!

 というよりも、当時2月生まれ+大学も推薦で決まっており、免許自体は確か卒業式の後だったので、何の問題もなかった気がするんですよね…

 で、本作の主人公の廉太郎の境遇はどうかというと。

 1.高校卒業後は大学へは進学せず、実家の手伝い

 2.校則では免許の取得を禁止←おや?

 隠れて免許を取って、高校卒業まで隠しとうそうとしていたパターンですね♪

 上記のことからヒロインとの出会いやどうして一緒にドライブするかについては察しのいい方ならわかる通りの展開になっています。

 で、免許と言えば、様々な用途に使用することができますが、本作では『自由の翼』と表現され、”道”と”燃料”さえあればどこへでも連れて行ってくれると思えば確かにと思うことも。

 廉太郎自身、父親と憧れの女性の影響を多大に受け、”旅”というものにある意味執着し、それを可能にしてくれるものこそ”免許”であり、父の形見である”車”だと思えばいろいろ納得がいきます。

 そんな『自由の翼』を広げて次巻では北海道の地を巡ってもらえると考えると、昨今旅行に行きづらい状況から考えるととてもうらやましくも、楽しみです。

廉太郎とは真逆のヒロイン

 本作のヒロインである”あやり”ですが、お互いを”敵”としているほどその中身は水と油となっています。

 廉太郎が”自由”を謳歌するなら、あやりは”自由”を束縛され、廉太郎の家族仲が”良好”ならあやりの家族仲は”険悪”と様々な面で全く逆の印象を与える2人が共通の目的をもって行動する時、どのような化学反応が起こるのか、今巻でも一部その実績がありますが、次巻ではさらに長い期間2人で行動することになるので、その”旅”の中でどのように成長するのかも楽しみです。

 廉太郎とあやりですが、入学当初から犬猿の仲という風に描かれていますが、物語も後半になり、あやりの事情を知れば、その印象は何ともかわいらしく♪

 本作の重要な鍵となる”旅”の成功も”しっかり者”のあやりにすべてかかっているのではと思うほど、、、自分も方向音痴ですが、廉太郎も対外な描写があるので、あやりにはまっとうな”旅”を作ってもらいたいですね。

2つの家族

 あやりの家庭環境には難があり、それが影響して今のようになったのはわかりますが、彼女の存在が気に食わないのであれば親権を移動することもできるのでは?と思っても、きっとプライドが許さなかったのでしょうね。

 作中で語られる彼女の家庭環境は本当に劣悪だと言ってもいいもので、それゆえ、ある程度の”自由”と引き換えに”未来”を束縛されるのは子供としても親としてもどうかと思います。

 もし、”旅”を通じて成長し、本当の意味で家族と語らうことができれば、彼女の劣悪な家庭環境も改善されるのか?

 逆に廉太郎の家庭環境は一つの不幸を分けて考えるなら考える限り最良といってもいいかもしれません。

 そんな家族内にあってなぜ”旅”というものに固執するのか。

 彼の家業を考えるなら確かにゆっくり”旅”に出るには最後のタイミングかもしれませんが、それ以上に彼の父親の影響が濃いというのが作中から伝わってきます。

 過去を回想している際に彼の父親の言葉が結構胸に刺り、言っていることはとてもよくわかりますし、成功している人のほとんどがその行動を取っていることからも理解できますが、やれと言われると難しい言葉を投げかけていますが、そこにある”自由”にあこがれるのは仕方がないのかもしれませんね。

最後に

 初心者マークを付けて”旅”に出るところまでが今巻で語られる部分であり、本格的な”旅”のもようは次巻以降にお預け。。。

 北海道の魅力と”旅”を通じての2人の変化を考えるなら妥当だと思うのですが、早く読みたい気持ちも抑えきれません!!!

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