氷結令嬢さまをフォローしたら、メチャメチャ溺愛されてしまった件

ガガガ文庫

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あらすじ

甘々なお嬢様が迫りくる、異世界ラブコメ!
『アリシア・オズリンドは「氷結令嬢」』。人を人とも思わない厳しい言動から、貴族界の悪役と呼ばれている。本当は、ただ素直になれないだけなのに……。だが、彼女が唯一心を許している人間がいる。掃除係としてお屋敷で働いている、少年グレイだ。「ワタクシのことを分かってくれるのは、貴方だけ!」グレイに完全に心を許しているアリシアは、常にフルパワーで甘えてしまう! 食事の時間も、お風呂場も、寝る前でさえも!? お嬢様は貴族、グレイは平民。絶対にこの溺愛には、耐えなければならない! 新作異世界ラブコメディ!!


おすすめ度:★★★★


感想


 超王道ツンデレヒロインによる甘々ラブコメ。

 読書メーターに登録した際にチラッと感想欄を見てみたのですが、web既読の方と未読の方で結構評価の差がありますね。

 そんなにしっかりとは見ていないし、web版も結局読んでいないので何が違うのかわかりませんが、ここまで差が出る作品もすごいですね。

 個人的にはwebはwebとして書籍は書籍として楽しむのがどの作品でもそうですがいいと思っています。

 webそのままの時もありますし、大幅に変わっていることもありますし、webのように細かいスパンで読む人向けのキャラ設定ももちろんあると思います。

 今回は主人公の性格で賛否が分かれているようですが、あんまり先入観を持たないのがいいかと…

 書籍版で性格を変えたということは編集と話し合って決めたことだと思いますし、作者様も納得した答えだと思うので、見てはいませんが、それで叩くのは間違っているというのだけはわかります。

 ながながと本編とは関係ないことを語りましたが、ここからちゃんと本編。

 感情表現の苦手なヒロインが察しが良すぎる主人公に”一気”に惹かれるラブコメ。

 はい、徐々にではなく、一気に惹かれるのがポイントです。

 属性をこれでもかと盛っているにもかかわらずさらにチョロイン属性も兼ね揃え、物語が進むにつれて自身の欲望に忠実になっていく姿は笑いましたね。

 最初は素直になれないとか言っていたくせに終盤では自分の欲を素直に口にするまでに。

 身分さのある恋なので主人公の苦悩は毎度のことながらわかるのですが、本作のヒロインの覚悟がすごすぎる…

 ほぼ最底辺の生活を告げられた後に、通常なら何かしらの手段を考えるのがよくある話ですが、本作ではなんと、その最底辺の生活に”順応”する選択肢を…

 流石にそれは予想外だったので、驚きました。

 web産ということで、話のペースはよく、恐らく書籍にするにあたって、展開や読まれ方など悩まれたと思いますが、十分面白かったと思います。

 話のラストではこれまた濃いキャラクターの登場により、どのような波乱が待っているのか次巻が楽しみな展開になっているので、王道ストーリーが好きな人にはおすすめ。

 ただし、web版を読まれている方は、分けてとらえられる方のみおすすめになります。

 次巻も大変楽しみです。

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