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あらすじ
ベル・クラネルに根差す英雄譚「アルゴノゥト」が書籍化!
綴られるのは、一人の男の軌跡。
人に騙され、王に利用され、多くの者達の思惑に振り回される、滑稽な物語。
友の知恵を借り、精霊から武器を授かって、なし崩し的にお姫様を助け出してしまうような、とびっきりの『喜劇』。
道化が自由に踊り、自由に謳う、とっておきの茶番。
愚物から愚者へ。
愚者から世界へ。
世界から未来へ。
正義が巡るように、神話もまた巡る。
「神々よ、ご照覧あれ! 私が始まりの英雄だ!!」
だから、そう――これは道化の『英雄譚』に違いないの。
おすすめ度:★★★★★
感想
ダンまちの『英雄』達の根底に根差す最初の物語完結。
『英雄』になることをやめ、『道化』に徹し、後世の『英雄』達を奮い起こさせる原初の物語。
前章では『英雄』を目指して王都に向かい、自らが”憧れる”『英雄』達や『ヒロイン』と出会い、騙され、踊り、みじめに散った、、、到底彼が望むような『喜劇』とは言えない、ましてや『英雄譚』なんて論外な物語だった。
それがラストでの『クロッゾ』という無二の友との出会いによりひっくり返った。
やることが全て”誰か”の『笑顔』につながり、そして未来の『英雄』を奮い起こさせる行動に。。。
何も持たない『道化』だからこそ、その『偉業』は大きく…
輪廻は廻り、それぞれの”誓い”は本編につながる。
”炎”と”雷”
”無二の友”との”約束”
”好敵手”との”再戦”
そして何より、”英雄”という『人類の希望』をつなげた功績
後世の英雄のためにすべての栄光を”隠し”、『喜劇』として名をはせることに注視した原初の”英雄”の誕生秘話。
本作を読み、それぞれの”ルーツ”を確認することで本編もさらに面白くなると思います。
ゲームですでに既読の方も是非読んでもらいたい。
ここからは蛇足ですが、、、
あれは詐欺だと思う…
ずっと精霊の”伴侶”って言ってたじゃん…
主人公が”男”なんだから”伴侶”って言えばねぇ…
それが、、、”あんな”なんて…
アルゴノゥトの気持ちがすごくわかりましたが、同時にすごく面白かったです。
惜しむべきはイラストが無いこと…
まぁ、本編未登場ですし、本当にキーになるキャラだと思うので軽々しく出せないとは思いますが…
そして、あとがきの後に足されたとある”神物”と”幼き子供”の思い出の1ページはきっと今も続く『英雄』の確かな軌跡を見ているのでしょうか…
この後の本編がとても楽しみです。