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あらすじ
全員、俺に惚れさせてやる (妹のためです……!)
「お兄ちゃん、目指せハーレム王作戦決行ですよっ!」
妹のルナのため、俺はあらゆるお嬢様たちを口説き落とさなければならない。妹の不安を払拭するのが兄の役目なのだ。
最初のターゲットは、アンジュフォール公爵領領主の箱入り娘・リリ。数多いるエルフの中で飛び切りの美少女と評判で、格式高い公爵家の本物のお嬢様だ。
エルフ特有の衣装にドキドキさせられたり、リリの破天荒な性格に手を焼いたりしながら、リリと二人で過ごす甘い時間を延ばしていくが……。
――すべては妹のため。どんな種族のお嬢様だろうと、絶対に口説き落として、ハーレムを作ってみせる!!!
おすすめ度：★★★★
感想
いつも通りのジャケ買い。
表紙の時点で3人のヒロインが登場しているのでどのような流れになるのか楽しみに。
ファンタジーものということで、戦闘シーンもあるとは思っていましたが、期待はしていませんでした。
いや、最近のハーレムものというか、ファンタジーって戦闘シーンは結構軽視されていたり、主人公最強系で力押しが横行しているので今回も正直そこまで期待することなく読むことに。
最悪ラブコメ方面が面白ければいいと思っていました。
まぁ、いい意味で裏切られたので喜ばしいことでしたが。
魔法の威力とかランクという点で言うなら”敵”が最上位のモノをポンポン使っていましたが、主人公はそういうのではなく、技巧派で、自らの手札と知識を総動員して最小限の力で相手を翻弄するという最近では珍しいタイプ。
さらに、『呪文』に関しても作りこまれており、個人的には嬉しかったところ。
自分と同じように最近の戦闘シーンが味気ないと思っていた方にはお勧め。
一方ハーレムについては結構面白い展開。
今回のターゲットはエルフの令嬢ですが、吊り橋効果を最大限使い、さらにとある人物の”助言”により女心をつかむ言動を心がけるというまさに『詐欺師』という感じに。
ハーレムと言いつつも一人をしっかりと攻略する感じが何ともいい感じに映りました。
そしていろいろと明かされる兄弟の”秘密”。
次巻以降も個性的なヒロインが待っていると思うと期待できます。
