「追放村」領主の超開拓

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あらすじ

有能すぎ&忠誠を誓う最強「村人」を従えて、
ド辺境村が王都驚愕の爆速発展を遂げていく――!!
伯爵家嫡子の少年アークは、父から受け継いだ剣聖の技と、自ら鍛えた悪魔的頭脳の持ち主だった。
しかし亡き父の過去のやらかしのせいで冤罪を着せられ、国に巣食う佞臣どもに爵位も領地も没収され、辺境に追放されてしまう!
男爵に降格され、御情けのように寒村の領主にされたアーク。
しかもその村の住人たちと来たら、どいつもこいつも王都を追放されてきた、超有能だが危険人物ばかりだった!
ところがアークの考えは――
「最高だ。何もない寒村かと思えば、人材だけはそろってるんだからな!」
アークは持ち前の深謀遠慮とカリスマで、一人また一人と配下に従えていく。ハーフエルフのメイド、鍛冶爵家の女貴族、猫人の拳法家、犬人の精霊使い、復讐に燃える元大商人に、果ては若き大魔術師も!?
「オレがこの追放村を世界の中心にまで発展させれば――すなわちオレが実質、覇権国家の王様ってことだろ?」


おすすめ度:★★★★★


感想


 優秀がゆえに【理由】をつけて追放された村から始まる下剋上の物語。

 ノベルということでラノベよりもページ数が多いが、それを苦に思わせないほど読みやすく、物語、会話のテンポもいい。

 父親の死から政争によって領地から追放される主人公。

 そして追放された先には優秀だが”問題”がある人材が集った集落という、設定としては簡単なもの。

 そんな追放された者が集まる集落が一筋縄でいくわけがなく…

 【剣聖】という名の脳筋称号をもった父親に鍛えられた主人公だが、武芸だけでは生きていけないといい意味で父親を反面教師にしていたのか、知略もあるという高スペック。

 背景がしっかりしているからか最強系でも結構すんなり設定が入ってきたし、ある程度の理不尽も許せる部分がある。

 そんな文武を兼ね揃えた主人公が一つ一つ功績を見せることで村人からの”信頼”を得ていくのは結構理にかなっており矛盾点もなくすんなり読めたことに起因している。

 もちろん全員が全員忠誠を誓っているわけでもなく、時には相手の弱みに付け込み、協力しなければならない状況を作ることもできるのは素直に感心する。

 領地経営というか、”領主”として当たり前のことをやってくれているのが本当にいい。

 また、元の領地からついてきているヒロインのメイドもいい味出している。

 どんなに空気が悪くなる吉兆があっても二人の会話がそんな空気を弛緩させてくれ、基本的に明るい雰囲気で読むことができるのもいい点。

 ある意味残念な部分としては主人公の好みが本作で登場する女性陣と真逆であるということ。

 優良物件である主人公(貴族)に多くの女性が囲われるのは理解できるし、世界の背景としては普通だと思うが、この先ヒロインたちが主人公の好みを矯正できるのかは見ていて楽しみの一つ。

 そして多くの人が気になる『追放もの』のある意味お約束の”復讐”や”ざまぁ展開”ですが、、、あります!!!

 それもそれぞれある意味いい”性格”での展開が待っているのでそういった展開が好きな人も是非読んでもらいたい。

 優秀な人材を囲い、急速に発展していく領土。

 この先どのような成長を見ることができるのかとても楽しみな作品です。

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