コンビニ強盗から助けた地味店員が、同じクラスのうぶで可愛いギャルだった2

ファンタジア文庫

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あらすじ

高校二年の春。コンビニ強盗からクラスの美人ギャル、星宮彩奈を助けたことをきっかけに心を通じ合わせた黒峰リク。
 そして夏休み。田舎へ引っ越した彩奈を追いかけ、リクは彩奈の親友であるカナと彼女の元へ行き、一緒に過ごすことに。
 「黒峰くん、朝だよー、起きないと」
 「ちょっとだけ触っていいかな?」
 「……黒峰くんと、手をつないじゃった」
 田舎道を散歩し、海へ遊びに行き、真夜中の縁側で星を眺める。二人でいる時間の全てが愛おしく、想いは加速して――。
 「明日の夜中……黒峰くんの部屋に行きます……!」
 甘く、もどかしく、切実。ひとりぼっち同士の恋物語、第2弾。


おすすめ度:★★★

一言:リクが少し積極的になったが、展開としては1巻とほぼ同じで、今回もラストで丸投げ・・・


感想


 1巻のラストでリクから姿を隠すように逃げ出した彩奈を追いかけるラストから気になり購入。

 水着姿にいい笑顔の彩奈を見ていい方向に話が進むのかと思いきや、下手すると1巻よりも業の深い内容が目の前に…

 展開としてはリクと彩奈はそのままに陽乃のポジションに彩奈の親友のカナが収まったような内容。

 逃げ続けた先でリクと彩奈がどのような結末を迎えるのか気になるので、次巻も買いますが、今回の展開が続くのはつらいかな?

 展開が気になるということで購入意欲はわくが、、、

 1巻の時点で綾乃のキャパシティーがオーバーするとつらい記憶を”改竄”するという情報は出ていましたが、それを実際に目のあたりにするのは今巻が初めて。

 彼女自身はそのことがある罪からの”罰”だと深層意識の中で想っているようですが、実際にどのように想っているのかもう少し彼女サイドの話が無いと判断が難しいところ。

 罪の意識が強く、相手がリクということでその意思は恐らく今までの比にならないほど肥大化してしまっているのではないか?

 今巻で、何度か記憶が戻る吉兆というか、何かを押しとどめる”頭痛”がたびたび見られたが、それが『幸せになる』ために起きていたのか、『罪の意識を忘れない』ために起きていたのか、、、恐らく後者の理由だが、今後彼女の記憶はどうなっていくのか…

 望んでいることとはいえ、罪の意識に押しつぶされそうな彩奈を見るのはつらいですね。

 1巻で彩奈への恋心を自覚し、振り切れたリクの変わりようが結構きつく感じた…

 1巻では陽乃に依存し、うじうじしていたのがメインだったのが、彩奈を助けるためにコンビニ強盗に立ち向かい、1巻ラストでかっこよく反対方向の電車に乗ったテンションそのままに話が展開していくので、成長というよりは開き直ったといったほうが良いような性格の変わりようが印象的。

 彩奈に”忘れられている”状況にもめげることがなく、もう一度あの日の関係に戻れるよう努力する姿事態は素晴らしいと思いましたが、やはり心の中では不安でいっぱいの様子が見て取れると、ただの強がりだとわかり、安心する部分も。

 1巻と今巻で彩奈に対する”答え”は出そろいましたが、そこからどのように彩奈を”救う(許す)”のかは見ものです。

 加害者と被害者の恋物語というこで、とても難しいかと思いますが、彼女の”罪”を許せるのはやはり関係者であるリクだけなので、ここまで来たら是非幸せにしてあげてほしい。

 さて、1巻のラスト、表紙からもわかる通り、夏ということで、彩奈の逃亡先での生活、海、祭りとイベントが結構盛りだくさん。

 イラストも水着に浴衣としっかりと用意されており、満足。

 さらにサブヒロイン枠のカナの今回の役割はリクと彩奈をくっつけるための”協力者”というリクに近い存在ということで、どことなく陽乃の立ち位置と似た場所になります。

 リクのよき相談役として強いところも、弱いところも、さらに彩奈に伝えられない本音もすべてさらけ出された彼女の心の動きがどうなるのか、賢明な皆さんだったらよくわかると思います。

 ラストでは”また”逃げ出した彩奈を追うために行動するリク達ですが、いったいどのように彼女の”罪”を許し、幸せな日常を手に入れるのか、楽しみですね。

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