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あらすじ
貴方のことは私が守ります。……死ぬのは私の後にして下さい【玄】との講和決裂から半年、瑠璃の補佐役にして宇家の姫・オトの導きで俺達は西域に匿われていた。
敵の皇帝・アダイによる再侵攻が迫る中、混迷極める都から救援要請に来たのは……
「どうか今一度、兄上に力を貸していただけませんか?」
親父殿・張泰嵐を殺した愚帝の妹・美雨だった。因縁深き故国の為に剣を取るか、決断を迫られる俺と白玲が交わす約束は――
「貴方のことは私が守ります。……死ぬのは私の後にして下さい」
白玲の過去、瑠璃の深謀、オトの矜持、アダイの執念。そして、美雨が握る乱世統一の鍵――
将星達の宿縁絡まる、転生英雄と美少女達の華流戦乱ソードファンタジー、反撃開始の第4幕!
おすすめ度:★★★★★
感想
都の勢力争いに巻き込まれ、大敗に期し、古強者たちが去った古き時代の3巻…
そこから再起を図るため、拠点を西に移動した隻影一行。
アダイとの決着がいまだついてない状況で悲しみにふけるわけにはいかず、悲しみを忍ばせ牙を研ぎ続ける日々…
戦争というのはどのような形でも大切な人を亡くし、負の連鎖を作りだす、、、創作であっても現実であっても嫌なものです。
そして新たに登場した愚帝の妹、、、
彼女がもたらすものは更なる戦火の拡大か、それとも静定の先駆けか…
彼女が本格的に動き出すのは恐らく次巻以降になるので、彼女の覚悟など今一度見ることができるのか楽しみです。
今巻ではいろいろ比較できるものが登場します。
隻影は今巻で今の自分の”原点”を思いだし、過去と本格的に決別、一層白玲との絆を確かなものに。
そして白玲が天剣を振るえる理由の一端も…
白玲はもとからですが、父親という存在を失ったことで唯一の心のよりどころとなった隻影に今まで以上に執着することに…
読んでいてすごくほっこりしましたが、彼女自身隻影との”今”を、そして”未来”を見据えています。
そして過去に囚われたアダイもまた本作の主人公です。
前世でなしえなかった『天下統一』という野望に燃えるも、3巻で確認”できてしまった”ため、隻影に執着することに…
過去に囚われその戦術に陰りが見えるも、大局では問題なく、次巻ではさらに動くことに…
前回の大敗から準備期間を得て再度動き出した各陣営。
ここからどのような形で物語が進むのか…
今後も楽しみな作品です。