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あらすじ
「私のことを、絶対に好きにならないで」
優等生な朝比奈さんと世間的には不良な誠也は、日本とアメリカという遠距離ながら交流を続け、さらに仲を深めていた。一方、誠也の後輩である結衣は大好きな先輩が幸せに向かう姿を喜びながらも、彼の幸せと自身の想いの板挟みにあっていた。
そこには、過去に結衣が誠也と交わした、ある約束も関わっており――三者三様の『今』と『過去』が絡み合い、歪で美しい青春を紡ぎだす。
「私のことを、絶対に好きにならないで」
不器用な彼らの贈る学園青春物語第二幕、開演。
おすすめ度:★★★★
感想
おすすめ度は割と高いですが、表紙とタイトル・あらすじに騙されないでください!!!
1巻でアメリカに飛び立った朝比奈さんと恋人となり、遠距離恋愛を始めた誠也…
今巻のメインは、誠也と同じところで働き、心に闇を抱える少女『結衣』…
章ごとに『アメリカ』と『過去』と『現在』を行き来し、それぞれの想いや現状を確認しながらの展開なのだが、語り部がほぼ朝比奈さんと結衣になっているのが今巻の特徴。
新たな環境で挑戦し、前に向かって進み続ける朝比奈さん。
そして、過去に目を向け、清算することで前に進むことを決めた結衣。
明暗の分かれている二人のヒロインが自らの心に素直になった今巻、ここから一体どのような展開が待っているのか…
1巻の時点でわかっている話ですが、誠也と結衣が働いている場所は褒められた場所ではありません。
というよりも、ほとんどの人は毀棄するような場所だと思います。
結衣の『過去』はそこがメインになっており、前の巻以上に重い内容になっていますが、それでもどこか惹かれる部分があります。
結衣が抱える”闇”がいったいいかなものなのか…
そして誠也との関係が全て見えた時、結衣がどれほど彼のことを思っているか…
1巻では誠也の”母親”への想いが強く、『弁当』というキーワードとうまく絡めてあった本作。
今巻でもまた、朝比奈さんは”父親”との、結衣もまた”母親”との確執が見られます。
そして、ここでもまた明暗が分かれる展開になっているのはいいですね。
今巻ではこの光と闇の比較がすごく、それぞれがどのような想いをもって過ごしているかを是非考えながら読んでもらいたい。
そして驚愕のラストからいったいどのように展開していくのか…
普段の光り輝く青春よりも、光の当たらない暗めの青春?ですが、続きが気になる内容です。