王様のプロポーズ2

ファンタジア文庫

こんにちは♪

本日の一冊はこちら(*’▽’)

公式あらすじ

 世界最強の魔女・久遠崎彩禍の生活にも何とか慣れ始めた玖珂無色だったが、〈庭園〉とは別の魔術師養成機関〈影の楼閣〉との交流戦代表メンバーに選ばれてしまう。さらに魔術師専門動画サイト『MagiTube』の超人気配信者・鴇嶋喰良には彼ピとして、全世界に紹介され!? 事態の収拾を図るべく彩禍の姿で交流戦に参加しようとするも……。「魔女様! むしピのカノジョの座を賭けて、アタシ様と勝負っす!」〈楼閣〉側の代表メンバーだった喰良から宣戦布告を受けることにーー。自分(彩禍)で自分(無色)を争奪するという絶対に負けられない恋と魔術の戦いが始まる!


おススメ度:★★★★★


 TS系ファンタジーも2巻、ばれてはいけない状況で、周囲をごまかしつつ、今巻では更なる脅威と対面!!!

 今巻だけでは決着がつかず、今後彼女や彼女のもとについた人たちがどのように無色と彩禍に関わっていくのか今後の展開に重要そうな巻になっており、この巻だけで世界観が一気に広がった感じがします。

新たな敵は人気動画配信者!!?

 無色達の前に現れた新たな敵は表紙にもいるとても色彩鮮やかな動画配信者と、魔法とかを使う割に普段使うデバイスはスマホのようなものでかつ、アプリも同じような機能で、何とも親近感が…

 その中でYouTubeの魔女版の中で活躍する彼女が突然目の前に現れるのですが、現れ方もなんだか一昔前の登場の仕方に何とも…

 直感からか、それとも別の何かからか無色を必要以上に気に入り、見た目通りぐいぐい迫ってくるため無色も黒衣もたじたじなのは見ていて面白かったです。

 そんな感じの彼女が今巻は終始無色達を含む周囲をかき乱しながらテンポよく話が続いていきますが、彼女の”正体”についてはヒントはいろいろあったのにネタ晴らしされるまでわからなかったのは彼女の性格ゆえか?

 ”正体”についてはいつか必ず無色達の前に立ちふさがることは決定していると思うのですが、本気で無職のことを気に入り、彩禍から奪う発言もしているので、今後もいろんなところで出てきて、その都度成果というものを見せてほしいようなほしくないような…

学園対抗戦

 今回判明したことである意味一番驚いたのはやはりこちら。

 無色達が所属している《庭園》以外にも学園があるのもそうですが、それらの学園がちゃんと交流しているという点、そして案外仲がいい…

 そして今回登場した学園長がまたいいキャラをしており、気のいいおちゃめなおじいちゃんというキャラで、結構好みだったので是非再登場してほしいです。

 今回は1か所が対抗戦として登場しましたが、ほかにもありそうですし、今後は対抗戦という形だけではなく、協力体制をひく可能性もあるので、どのようなキャラが登場するかも注目です。

敵の目的は?

 今回の新キャラもそうなのですが、前回の”敵”は未来の彩禍でしたが、今回の敵もまた的にしてはとても魅力のあるキャラですが、前回とは違い、自分の勢力を伸ばすという”個”ではなく”群”として活動している感じがしますが、それが何を意味するのか?

 本作に登場する『滅亡因子』事態幻想の生き物をモチーフにはしているようですが、基本”個”としてでしか登場していないように感じます。

 それが今回は何を取引材料にしたのかわかりませんが、集団を作り組織として動いていることに驚きましたし、それによって正体があいまいになっていた点はいくつかあります。

 最終的には自分に定められた『滅亡』に向かっているというのはわかりますが、協力関係にあるすべての人が同じ思いであるかについては”否”を唱えたいと思いますし、仮に両社の共通の目的があり、一時的に共闘しているという点も否定できません。

 しかし、それでなくても強力な『滅亡因子』という”敵”が集団で行動するのならその危険度は跳ね上がると思われますし、それについての対抗策はどのようになるのか…

 どのタイミングでそれぞれの目的が明確になる時が来ると思いますが、譲れない想いをどのように断ち切るのかもまた見ものです。

最後に

 今回も結構平和な無色の悩みとそれにあきれながらも嬉しさをにじませる黒衣の掛け合いは素晴らしかったです。

 周囲に無色と彩禍の関係がばれるのはまずいと言うのは共通見解でわかっているのですが、瑠璃というどちらに対しても素晴らしい勘の働く彼女にいつばれるのかというチキンレースも地味に楽しみにしていたりしています。

 今回無色と彩禍の入れ替わりに相手を利用した展開がありましたが、もしかして、今後も黒衣意外にもキスシーン+彩禍の嫉妬が拝めるのか?

 お気に入りのキャラがいる人はそのキャラとのキスシーンを期待するのも楽しいかもしれませんね。(ちなみに自分は彩禍推しなので毎回おいしいです♪)

 1巻で物語の根幹を作り、2巻で世界観を広げつつ、今後も関わってきそうな”敵”を作ることになった本作ですが、次巻ではいったいどのような展開を見せてくれるのかとても楽しみです。

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