こんにちは♪
本日の一冊はこちら(*’▽’)
公式あらすじ
「私に、しとかない?」男子だと思っていた幼馴染『ゆーくん』こと烏丸唯華と結婚することになった近衛秀一。通じ合っている親友同士の新婚生活は心地よい距離感だがーー実は二人ともお互いを意識しまくっており!?
おススメ度:★★★★★
秀一と唯華の2つの視点で物語が進み、2人がどれだけ想いあっているか、そして、表面では平気な顔をしている2人が内心ではどれほど慌てているか2つの視点で楽しめるいい作品です。
新婚生活と言いつつ秀一が18歳未満だったことが話の終盤でわかり、本当の新婚生活が始まると思うと次巻以降がとても楽しみで、唯華は自分の気持ちにどこまでセーブできるかも楽しみの一つです。
上流階級ゆえの人付き合いの難しさ
”婚約”、”結婚”が話の中心ということで本作も例にもれず家柄のいい出身の2人ですが、本作では心を許せる相手が幼いころからお互いしかいない状況に。
秀一は大人の対応を父親の近くで見ていたことからすり寄ってくる相手のいやらしい視線を覚え、疑心暗鬼に、「自分に近づく相手=甘い蜜を吸おうとする人物」そのように理解していれば人間関係を構築するのも難しいというもの。
幼少のころからそのようなものだから治ることなく現在に至るまで、本作の冒頭でもクラスメイトが接触を図る場面がありましたが、その際にも塩対応+裏を読み過ぎて相手を遠ざける光景がありましたが幼いころの環境がその人物を形成するうえで重要なことを考えると当然の帰結かと…
また唯華もまた、家柄もそうですが、家の教えで”古風な女性らしさ”というのを求められ、また、生来の容姿から将来について利用されるかもしれない状況化だったことは考えるに難しくありません。
そんな2人が出会い、唯一無二の”親友”になれたのは奇跡と言ってさし違いないですし、さらに言えば本作のようにもう一度出会って”結婚”まで行けたのは最高の幸せでしょう。
表はクールに裏では…
秀一と唯華の2人に共通して言えることですが、普段表に出している際にはとてもクールに計算高く行動しているのですが、ひとたび内心をさらすと、相手の行動に常にドキマキし、さらには自分の言った言動に自爆している有様。
本人たちはばれていないと思っているのがとてもかわいらしく、どのタイミングで裏の顔がばれるのかある意味チキンレースも見ものです。
ちなみに関係性は序盤はまさに”親友”といった結構軽いノリで甘さとかないのですが、後半になるにつれ徐々に甘さが隠しきれなくなり、最終的には無意識で惚気、いちゃつき合うまでに(笑)
わきを固めるサブキャラもキャラが濃い
2人だけの世界では物語が進むはずもなく今巻では今後も絡んでくるであろう3人の人物が出てきますが、誰も彼もわかりやすいキャラをしており、その中でも秀一の妹は最近自分が読んだ作品によく似た人物が出てきてデジャブを感じたほど。。。
まず唯華のボディーガードとして出てくる瑛太。
彼に関しては言動はとてもチャラく、あまりサブキャラとしては少ないキャラクターをしていますが、意外にも機転が利くなど今後はトリックスターとして活躍してくれそうなキャラです。
そして唯華の親友ポジに収まりそうな陽菜。
天真爛漫でコミュニケーションお化けで本作のムードメーカー的ポジションなのですが、自分の欲望にまっすぐで、言われたことを疑わないなどちょっと危なげな部分も…
ラストに上記した秀一の妹の一葉…
もともとブラコン設定”だった”彼女は秀一と唯華のカプ推しに…
ネットスラングを連発し、正直自分でも理解できない単語がいくつか・・・それでも読者の要望を最も色濃く表現しているのが彼女ではないでしょうか?
彼女の行動が最近読んだweb作品に登場する人物と全く同じことをしていたのでそこでツボってしまいました(;’∀’)
最後に
タイトルとあらすじ、プロローグの一部の情報から最初は”偽装”系の話だと思っていたのですが、その後の唯華の独白により違うことが判明し、いい意味でこちらの思惑から外れていたことがとてもよかったです。
唯華の執念と呼べる行動の数々はまだまだ秀一にばれていませんが、いつかそれらをばらす時が来るのか?正直すべてさらしたとしても笑い話で済まされるだけだと思いますけどね。
新婚生活を通してだんだんと甘くなっていく2人を見ているのはとても面白かったですし、”正式”に結婚した2人は今後どうなっていくのか、次巻は今巻以上の甘さを期待しています。