こんにちは♪
本日の一冊はこちら(*’▽’)
あらすじ
ゴードンたち反乱軍により劣勢となるアル陣営。レオ、エルナたち援軍が帰還を急ぐ一方、城に残ったアルの暗躍は着々と進行していく。そんな中、王国の守護聖竜が現れーーシルバーと対峙する! 帝都反乱編、終幕!!
おススメ度:★★★★
帝都反乱編も完結!!!
記念式典を発端とする数々の事件を経てそのひと騒動が今巻で一旦完結。
ゴードンとザンドラといった内部から周辺諸国まで巻き込んだ一連の騒動で後手後手になっていたアルとレオの『双黒の皇子』の行動もですがそのほかの人物たちの思想や行動にも注目の一冊になっています。
瓦解し始めた反乱軍
もともと1枚岩だとは思っても見ませんでしたが、思った以上に内部がひどいことが露見しました。
まず、トップであるゴードンとザンドラの我が強すぎて2人の間ですら亀裂が入っているのが見て取れますし、それによって連携もくそもないただの力押し…
前の巻ではとても計画的に行動していたのでもう少し楽しめるのかと思っていましたが、自分たちの計画した道筋から少し外れただけで方向転換もできなくなり、極めつけは優先順位すらあいまいになった姿は流石に厳しいですね。
ゴードンとザンドラに何があったのかはわかりませんが、軍部を預かる者が冷静に状況判断できないのはおかしいことだと、きっとどこかで何があったのかわかる時が来るかもしれないので、すべての謎が明かされる時を待ちましょう。
反乱軍で恐らく一番割を食っているのは今回の反乱に協力している連合王国のウィリアムでしょう。。。
優秀がゆえに戦場の優劣や流れというものをしっかりと判断できているが、話を聞かないゴードンに振り回されつつ、自分の理念を曲げてまで行動し、また、すでに引けないところまで来てしまっているせいで引くこともできないというどれだけ貧乏くじを引いたんでしょうか?
結末は2種類に分かれますが、反乱を起こしたものがどのような結末を迎えるのか、そしてそれによって帝位争いがどのように動くのか、今後の顛末が楽しみです。
なかなか尻尾を出さないエリク
基本的には裏で何かをやっていると思いますし、前の巻では彼の母親がうまく立ち回っていたことからもこの反乱に一枚かんでいそうだったのですが、なかなかそういった場面が出てきません。
現状帝位争いも元々争っていたエリク・ゴードン・ザンドラの3名のうち2名は今回の反乱によってその未来は閉ざされ、残るはエリクとレオの2人に絞られましたが、エリクがどのタイミングで仕掛けてくるのか、それとも別の”なにか”が黒幕として出てくるのか、、、
それでも今回の騒動によってエリクも行動を起こさざるをえなかった状況なのか、それとも自分以外の人物たちの評価を改めるためか行動をし、アルの隠してきた爪を見るに至り、今後どのように舵を切っていくのか、エリクに関しては今後も長い付き合いになると思いますので、彼の真意がどこに向かっているのか明かされるのが楽しみです。
最後に
引き続き帝都反乱編ですが、アルの行動により反乱軍の動きも歪になり、さらに守りづらい場所から守るべき人たちを逃がしたことによりいつもの暗躍を始めた今巻。
前の巻ではどうしても人目にさらされながらの活躍で暗躍とは真逆の活躍を続けてきましたが、今巻では暗躍と呼ぶにふさわしい行動を常にしています。
結果アル・レオ・エレナ・フィーネといった主要人物たちはそれぞれ最も活躍できる形で活躍できたといっていい巻になっていますし、アルの評価が変わる節目にもなった一連の騒動と巻になったと思います。
今巻でもっとも喜ばしいのはやはりクリスタとリタの幼女コンビの活躍です。
クリスタは幼いながらも自分の価値をしり、恐怖があっても気丈にふるまい、またリタも幼いながらもクリスタの”騎士”として恥ずかしくない活躍を見せています。
こういう将来が期待できる活躍を見せられるとたとえその未来が見ることがかなわないとわかっていても楽しみでなりません。
一連の騒動が収まりましたが、事後処理は多々あり今後どの順番でそれらを処理していくのか、とても楽しみです。