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あらすじ
それは、誰も知らない黒雷の少女の物語──シナリオ破りの攻略開始!
新たに凶一郎のパーティーに加わった少女・ユピテル。彼女は『ダンマギ』のストーリーでは、プレイヤーを苦しめるグランドルートのボスとなる存在だった。
彼女が暴走するボスとなる理由が、彼女の中に眠る精霊『ケラウノス』との理不尽な契約だと知った凶一郎たちは、そのケラウノスの“調伏”に動き出す。
しかし、そんな彼等の前に少女の過去を知る人物が現れて──。
「……お久しぶりですね、ユピテル」
過去からの使者が語るユピテルの真実とは?
黒雷の獣と夢見る少女が交わした本当の契約とは?
失われた記憶のパズルがひも解かれた時、少女を巡る物語は誰も見た事のない領域へと加速する。
「さあ──気張っていこうぜ、ユピテル」
「ぜったい、勝つ」
ボスキャラだらけの最強パーティーで、あらゆる理不尽を攻略せよ!
いま最も読者を熱狂させるゲーム転生ファンタジー第3弾!
ウェブ版では描かれる事の無かった黒雷の少女の“トゥルーエンド”が、ここにある!
おすすめ度:★★★★★
感想
前の巻でユピテルひいては『ケラウノス』の問題に直面した面々がユピテルを救うために行動をする巻。
web版以上のボリュームとユピテルをさらに深堀した内容。
そして、web版ではケラウノスを調伏させるだけだったのが、それ以上の結末を見せてもらい本当に最高でした。
毒親によって”記憶”に問題があるユピテルだが、それを良しとせず、正面から受け止めるだけの強さを…
そして、いい思い出が無いのがわかっているからこその”家族”のぬくもりを…
本来語られていない『清水家』での生活。
文香がその母性によりユピテルを包み込み、アルが姉として妹をかわいがる。
今まで注がれなかった以上の”愛”を与えられたユピテルだが、直近で”一人”同等以上の”愛”を与えられていたことを思い出す様子はとてもよく、ケラウノス戦ラストでは、離れたが思いあう二人の絆が見えた気がします。
表紙はまさにあれしかないと言える表紙で、最初は後ろの女性誰?でしたが、読んでから見るとその関係性に納得の一言。
いつの日か二人がもう一度笑いあって遊べる様子が見られると嬉しいです。
そして、、、ここまで健気な様子を見せつつ、いい感じになったのが、なぜweb版のようになった?
書籍でもweb版のように怠惰に堕ちてゆくのか、それとも健全に育つのか、違いが出るのが楽しみです。
そしてわれらが主人公はこの状況にまた悩むことに…
悩む内容はどの転生ものでもおなじみの”行動したことによる原作崩壊”。
原作を深く愛するがこそ、自分の行動に対して本当にやっていいのか?行動することで原作にどのような影響が出るのか、と深く悩むことに…
この問題に対してはどの作品でも出てきてうじうじ悩む様子が多いですが、姉は強いということで、文香がその問題に真っ向からの”答え”…
彼が望んだ答えを得たことで決意し、悩みが無くなったことで身軽になったことによる対ケラウノス戦はいい感じでした。
そして、彼の異名である『ゴリラ』の由来も今巻で発覚。
さらに、次巻以降につながる”ある人物”との繋がりが彼の知らぬところで結ばれ…
次巻でどこまで行くかはわかりませんが次巻も楽しみです。