俺にトラウマを与えた女子達がチラチラ見てくるけど、残念ですが手遅れです 4

オーバーラップ文庫

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あらすじ

昔から何かと女性関係のトラブルに巻き込まれる俺、九重雪兎。
夏休み真っ只中、俺の前に不審人物(自称父親)が現れた! 
俺を引き取りたいという彼に怒り心頭の母さん。
一方、お隣の氷見山さんは元婚約者からやり直そうと迫られていた。
うわっ……俺の周り、ドロドロし過ぎ!? 
なんて思っていたら――
「もう一度だけチャンスをくれる?」
新たな一歩を踏み出そうとする氷見山さんに俺も協力することに。
さらに家族旅行に妖怪との遭遇に夏祭りと、混沌の夏休みはまだまだ続きそうで……!?
傷つきすぎた彼と傷つけた彼女達が紡ぐ勘違いラブコメディ、第4巻!


おすすめ度:★★★★


感想


 登場人物が多い関係で視点というか場面がころころ変わるのは相変わらずだが、3巻までのよい変化がこの巻でもいい形に動いている。

 家族としての関係が良好どころが、不健全レベルに振り切れたのは笑いどころだが、お隣さんでもある氷見山さんもしたたかという生活で最も近い人たちが強すぎて幼馴染といった1巻の主要人物たちが空気になっている感も…

 今巻では今までとは違い、雪兎とは直接は関係ないが、周囲の人たちにとって重要な人物たちと遭遇。

 いつもの勘違い・早とちりによって面白おかしい展開に持っていかれましたが、その中でも今回は美魔女の氷見山さんにフォーカスが当たる形に。

 彼女の元婚約者の登場と、3巻から動き出した”過去の夢”をもう一度目指すための行動を…

 一度は雪兎によって砕かれた”夢”ですが、当の本人ともう一度関わることでもう一度目指そうと思うのは素直に強いと思いました。

 自分ならトラウマを乗り越えて同じように行動できるかわかりません…

 もちろんすんなりいくわけがなく、原因の一端となっている雪兎も協力することになるが、そこでもどんどん墓穴を掘っていく我らが主人公。

 引き返せない(そもそも引き返すところがすでにない)ところまで氷見山さんを魅了し、ラストではお礼と称してすごいことに…

 過去を乗り越えていく主人公や各ヒロイン達の姿を見ていると気持ちがいいですね。

 何やら新たなヒロインも登場する空気が漂い、ますます関係がカオスになっていますが、もはや今更なので何も言いません(言えません)

 ただ思うのは、雪兎には是非作中の皆が思っているように”自分がしたいこと”を見つけてほしいものですね。

 それを見つけるのはとても難しく、それを実現することができるのは本当に一握りの人だというのも理解していますが、”他を優先”し過ぎている彼には”自分”を大切にする理由にもなると思うので頑張ってもらいたい。

 次巻ではいったいどのような騒動に巻き込まれるのか(巻き込むのか)とても楽しみです。

俺にトラウマを与えた女子達がチラチラ見てくるけど、残念ですが手遅れです 3

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