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あらすじ
関東校VS関西校の親善試合開幕! 友との絆で大和が勝利を目指す!
今年も、シーカー養成学校の関東校と関西校による親善試合の季節がやってきた。各校代表五名による、一対一のバトル形式。入試の成績では劣る十組の大和たちだが、実力者の集まる上位クラスを退け、見事代表へと選抜される。
意気込んで関西校のある奈良へと乗り込む大和たち。しかしそこで待ち受けていたのは、街中で突如襲来したアポリアの大群と、それらを一瞬で蹴散らす実力者、関西校代表の炭黒亞墨だった。
アポリア討伐の際に、炭黒に仲間を傷つけられた大和は、怒りを漲らせて試合での勝利を宣言する。そして、挫折を経験したエリートのアメリアも、名誉回復をかけて試合に臨むのだが──。
おすすめ度:★★★
感想
2巻ということで1巻以上にクラスメイトとの仲を深め、研鑽していくかと思いきや、いきなり関西校という外部との交流戦…
確かに1巻の時点で同じ学校のトップと戦って勝つという実績を作り、同校同学年では恐らく敵はいないような状況になってしまっているので仕方がないと思いますが…
そして関西校で出会うまたもや主人公級のチートキャラたち。
1巻では主人公をはじめとした『劣等感』が前面に押し出されていましたが、今巻ではエリートの『虚飾と挫折』がとても目立ちました。
自分の才能を過信し、言い聞かせることで何とか立っていたところに、かなわないと思わせる敵の出現と、自分より下だと思っていたメンバーの奮闘を見て挫折とそこからの再起を果たしたアメリアは今後どのように成長していくのか…
そしてなぜか新しいメンバーをクラスに迎えることになり、ますます賑やかになる十組、アポリアという脅威に立ち向かう彼らの次の試練は?
まだまだ謎に包まれているクラスメイトもいるので、今後も楽しみな作品。
今巻のメインとなる関西校との交流戦。
シーカーとして与えられた自分の『能力』をいかにうまく使うことができるのかがメインだったのが、今巻で登場する関西校にはそれ+陰陽術などの有名どころの特殊技能まで併せ持っているという特別感。
一応前哨戦として校内で代表クラスの選抜試合もあったのですが、、、前哨戦だからか、ページ数の問題か、すごくあっさりした内容に…
考え方ややり方は間違ってはないと思いますが、正直納得いかない感情もあるわけで、、、
話を関西校との交流戦に戻して、ファーストコンタクトは最悪。
場所が変れば考え方も変わるかと思えば、結局考え方も変わらず…
今回のメインと最初に因縁が作れたので、そこに交流戦の山場を持ってくるのかと思ったら公式戦という名を借りた私闘に…
確かにほかのことを考えながら大和が戦えるとは思えませんし、後顧の憂いをなくすという意味では立派なチームワークですが、、、
最大魔力値という指標でマウントを取ってくる相手に対して”技巧”で勝ちをつかみ取るクラスメイト達の活躍は本作”らしい”部分でとても面白かったです。
そして自分よりも”強者”の姿を見せられ、焦るアメリアと過去の出来事から周りを信用できない新キャラの亜墨。
その焦りから愚策を犯し、自分の力が全く及ばない”強者”との対立に挫折するアメリアは自分より”弱者”であると信じ込んでいたクラスメイト達の奮闘を見ることで復帰するという王道のパターン①
亜墨もまた漁夫の利を狙おうと大和たちの奮闘を観察することでもう一度”信じる”ことを決意するというまたもや王道パターン②
少年漫画張りの勝ち確パターンが二つ出そろったということで結果はお察しの通り。
自分”一人”ではなく”仲間”と共につかんだ今回の勝利という成功体験が今後この二人にどのような成長を促すのか…
そしてその裏で起こっていたクラスメイトの圧倒的な実力といったい彼は何を思うのか…
今後の展開が楽しみです。