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あらすじ
志穂乃の治療を行ったセラフィナから彼女が特殊な毒に侵されていたことを知らされた司は、事態の裏側にかつて自身を暗殺しようとした王女アリアーヌの影を感じる。
一方、不穏さを増す魔族と人間の関係は、魔族の街に暮らす彼の立場にも微妙な影響を与え始めていた……。
すべてが複雑に絡む情勢下、司が下す決断とは――?
「ここで死にたくないなら、僕と取り引きしないか」
おすすめ度:★★★★
感想
ファンタジー+エロの3巻。
2巻までは志穂乃の治療をするために様々方法を模索していた状況だったのが、今巻からは志穂乃も合流。
なぜ彼女があのような状況になっていたかの一端も垣間見える巻でした。
2巻では話の都合かエロ方面のほうが強かったですが、今巻ではファンタジーのほうがちょい強めに感じました。
そういったシーンはもちろんありますが、それでも結構スムーズに話は進んだのでは?
正直なところ、ここからweb版にないのでどのような展開になっても面白そうではあるのですが、、、
そして、本作の話の展開が遅いと思われる一番の要因って”後ろ盾”の存在ではないでしょうか?
多くのファンタジーや転生・転移ものってどうゆう状況でも大抵、”能力が強い”or”所属している場所が便利”といった物語をスムーズに進めるための”装置”が用意されていますが、本作の今の状況ってそれらが無いんですよね。
追放されているからと言って能力が強いかと言われると”弱い”と言えますし、それじゃぁ利便性があるかと言われると”現地民と同等かそれ以下”というハードモード…
交渉や作中で語られていない部分での頑張りによって”最低限”が保証されている状況というのは…個人的にはすごく好きです!!!
さらに今巻ではともに転移してきた”旧友”の活躍が聞こえてきたことにより立場が危うくなりそうな部分で綱渡りのように動き回る姿は低く見積もっても最高です!
どこまでも理不尽に、どこまでもリアリティに、損得、策謀、利権、欲望が渦巻く感覚がいいですね。
ラストでは悪魔の契約を持ち出していましたが、それによりどのような結果になるのか…
今後の展開がとても楽しみな作品です。