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あらすじ
時期はずれの転校生・来栖瑠璃菜は、無口で冷淡な態度からクラスにうまく馴染めないでいた。
一方、他人の心の声が聞こえる体質で、トラブル無縁生活のためにそつなく立ち回れてしまう鏑木律。
来栖さんはそんな一見世渡り上手な彼に憧れの眼差しを向け、『鏑木くんと仲良くなりたい』という願いを持つように!
美少女だけど無愛想、近寄りがたい来栖さん。周囲からは鏑木くんに鋭い眼光を向けているように見えるも、
(鏑木くん、寝顔かわいすぎ……!? ずっと見ていたい)
真意は裏腹、心の中ではよくデレていて。
そしてその健気な想いは――もちろん鏑木くんには丸聞こえなのである!
感想
心を読める少年と、寡黙な少女のとても綺麗なラブコメ。
最近のweb原産のラノベを読みなれている人にとってはとてもじれったくのんびりした展開が慣れないかもしれませんが、こういうじれったいの結構好きです。
今巻では律と瑠璃菜の関係の始まりを描いたプロローグのような感になっていますが、所々に瑠璃菜に関する気になる伏線がちりばめられているので今後の展開に注目。
一言も話さない瑠璃菜
最初から最後まで本当に一言も発さないヒロインに驚き!!!
普段の会話は筆談を用いっているが、読んだ感じ別に喋れないということではなさそう…(あったのは喋って誤解されたらいやというものだったはず)
どういった理由から学校から筆談が許されているかも気になるところだが、彼女がタブレットという筆談のアイテムを手放せる日は来るのか?
彼女がそうなった理由に性格の部分が大きいのはわかるのだが、その性格を形成するにあたっていったい何があったのか…
家に帰っても誰もいない等の発言や表情から親とうまくいっていないのは想像できるのですが、いったい過去にどのようなことがありこのようになってしまったのか、今後明かされるであろう彼女の過去は気になります。
そして、当初から変わらず一貫しているのが”友達”を作ること。
筆談というワンテンポもツーテンポも遅いコミュニケーション手段を取っているのでしょうがないのはありますが、そのことにめげず、一歩一歩成長している姿が見られるのはよかったと同時に彼女の健気さに胸がいっぱいになります。
最初は表情も硬くどうしようもなさそうでしたが、最後には律を悶えさせるような笑顔を浮かべるまでに…
努力の結果が目に見えるのは嬉しいものですし、今後も変わることなく成長してほしい。
基本的に瑠璃菜の内心をニヤニヤ
本作の一番の楽しみ方ですが、律と一緒に瑠璃菜のかわいらしい内心をニヤニヤしながら読むのが一番!!!
しかも、徐々に律自身彼女にほだされ、彼女の心の声に動揺していくように。
筆談は性質上短文or単語のオンパレードで硬い印象を受けますが、その分心の中ではこちらがもだえるようなセリフが盛りだくさん。
今の状態でも結構ヤバいのですが、ここから律への気持ちを自覚したときどのように変化するのか、今からブラックコーヒーの準備をしたほうが良い?
今巻は出会いからどのように関係性を気づいたかという一冊を通したプロローグであり、本格的な物語の始まりは次巻からだと思いますが、どうなることやら…
律の周囲の人物も魅力的なキャラがそろっており、その面々も瑠璃菜とどのように付き合っていくのか楽しみが絶えません。
現状で友達は律一人にライバルが一人という構図ですが、実際には何角関係になっているのかは気になるところです。
この巻だけでも複数張り巡らされた伏線が今後どのように生きてくるのか、そして、律の”能力”や”嘘”はどういう扱いになっていくのか、気になることが多く、次が気になる作品です。