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あらすじ
みんな 誰かを 想ってる。
“青春してるなぁ。みんな、誰かに想いを寄せているんだ。たとえそれが、一方通行なものだったとしても”。
恋人、友達、姉妹、家族……なかなか思い通りに行かないのが人間関係! 通じ合う気持ち、届かない想い。悩み多き高校生活の中で、理想と現実のギャップに翻弄されながらも一歩一歩前進、成長していくリュートや月愛、そして海愛たち。
愛すべき「#経験済みな彼女」キャラクター、今回は全員大活躍な“あるある青春群像劇”を繰り広げます。
ハラハラドキドキ、ほっこりウルウルな第4巻。
そして……「うぅ……童貞ですいません……」果たしてリュートは卒業できるのか? 必読不可避!!
おすすめ度:★★★★★
感想
季節は廻り、イベント多き冬
それぞれの関係が変化していく中、月愛の心境にも変化が現れ、二人の成長が一気に現れた今巻。
『建築』という配信分野で有名になり、今後どうしようか悩む伊地知
『アパレル』という将来を見据えるも、思い悩む朱璃
そして過去に盛大にフッタフラれたの関係に素直になれない朱璃と半女性恐怖症気味になっている伊地知の恋物語。
『医者』を目指し自分を律する関家
関家の重荷にならないよう気丈にふるまうも、自信に揺らぐニコル
不毛な恋とわかっていても”好き”という気持ちが抑えられない仁志名
三人の三角関係の行方も今巻で一応の決着…
過去を払拭し、失恋から立ち直ったように見える海愛はなぜか朱璃の相談役に???
月愛の想いを尊重し、そんな彼女のそばにずっといることを目標に恋に勉学に取り組むリュート
周囲の考えと、自分の温度差に悩みながらも、”本当の恋”に気づいた月愛
変わる関係もあれば変わらない関係もあり、それぞれの悩みや苦悩が色濃く見えるそんな一冊。
春休みも明け最終学年で彼らの恋物語はどのように進んでいくのか…
ついに結ばれた二人に変化は訪れるのか、、、次巻がとても楽しみになる一冊でした。
始まりはたった一枚の『進路希望調査』。
おそらく誰もが見たことがある一枚の紙ですが、話を盛り上げるにはもってこいの装置ですよね!!!
”将来”という見えない何かに向かってどう考えているかという、話題を広げるにはもってこいの題材。
リュートと月愛の周りもそれぞれ、進学や就職、さらにその先のことなど考えている人もいて、月愛の悩みもよくわかります。
さらに、今まで流されるように過ごしてきた月愛がリュートによっていい方向に変っていく姿もまた一押し。
リュートへの恋心が大きくなっていき、ついには最初のころと立場が逆転し、とても初々しい反応が見られるという結構レアな場面が多く、それだけ彼女の心が成長したことがうかがえます。
そして今までの男性がそうであったのか、リュートも同じだと考え、”相手に合わせた自分”になるよう努力する姿はどこか儚いようで、【月愛】という名前にとてもマッチしている生き方だと思ってしまった。
そんな諸々の問題も二人でしっかり話すことで一歩ずつ解決に向かうのはこれまでに積み重なれた二人の”誠実な時間”の現れなんでしょうね。
最後の一線を越えるため、今までの自分から脱するため努力する月愛。
これまで月愛を尊重し、彼女のタイミングに合わせると宣言したリュート。
今巻ではラストに向けてそんな二人の空気が確実に形成されていくのも魅力の一つに。
1巻のころから確実に成長した二人を見ることができてとてもよかったです。
本作では現状ほかに2組の恋物語が存在するのですが…
関家先輩とニコルに関してはもうね…
勝手にやっていてくださいと思えるレベル…
このカップルに関して問題なのは自分たちで完結するのではなく、結構周りも巻き込んで最終的には二人にとってのハッピーエンドを勝手に構築すること…
まぁ、今回に限って言えば関家先輩のニコルに対する独占欲がよくわかったし、なんだかんだ言ってニコルの想いも十分わかったので良しとしましょう。
問題なのはもう一組と今回失恋した仁志名ですね。
ツンデレが爆発しそうな勢いで出ている朱璃はもはやキャラ崩壊レベル。
この二人ここからどうやって関係を構築していくのか謎に思えるほど…
ストーカーじみた行為すら始めた朱璃と過去の失恋を引きずっているにも関わらず、失恋相手からさらに厳しい対応を取られて女性恐怖症になりかけている伊地知がちょっとかわいそうに。
そんな伊地知も自分の活動に悩み、そしてその活動から将来を決めるというプラスのことも。
そして、、、関家とニコルの関係を目のあたりにし、自分にはかなわないと思ってしまった仁志名…
彼が今後どうなるのか…
メインの二人だけでなく周囲の人間関係もとても繊細に描かれているので、そちらの今後もとても気になることに。
コミックも絶賛公開中なので、小説が苦手な人も是非コミックでこの二人の初々しい恋物語を読んでみてください。