冷たい孤高の転校生は放課後、合鍵回して甘デレる。

GA文庫

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あらすじ

交流は不必要、他者には常に不干渉。そんな人間嫌いの香良洲空也の隣の席に転校生がやって来る。
ファティマ・クレイ。容姿端麗だが、終始無言で無愛想。空也もいつも通りの無関心でよかったはず――彼女が”同じ家族”でなければ。
一緒に買い物へ出掛けたり、ごはんを作ったり。実は祖母の養子であった彼女となし崩し的に始まる半同棲生活。
でも、これ以上は踏み込めない。お互いの共通点が『人間嫌い』だと知っているから。けれど、「好きだ」という気持ちはもう抑えきれなくて――。
これは一つ屋根の下で芽生える恋の物語。


おすすめ度:★★


感想


 なぜか最初からクライマックスから始まって、ページをめくるの間違えたか?(電子書籍なのでそんなことはないのですが・・・)と思わせるような始まりから始まり、それを起点にラストは感動?的だったので何とか・・・

 とりあえず、本作を読むのに越えなければならない壁としては主人公の超遠回しな言動があります。

 セリフが遠回しなだけならいいのですが、それに付随するように古風?古めかしい?時代錯誤の言葉遣いが読みづらさを加速させています。

 主人公とヒロインが『人間嫌い』という設定を持っているもそれを生かしたエピソードがあるわけではなく、二人だけの会話によって物語が進んでいくので設定自体が無用の長物に…

 気になるなら読んでみていいと思いますが、強気でおすすめできるかと言えば・・・

 まず、時系列が序盤はぐちゃぐちゃになっています。

 最初に告白?から付き合い始めたと思ったら次は出会いの回想。そのまま進むかと思ったら回想の合間になぜか”現在”の主人公の考察が入ってまた回想っと物語の中に入りづらい形に…

 その後は時系列順に並んでいるも最初に挙げたようにセリフ回しが遠回りで何を言いたいのか伝わりにくい。

 それでなくてもなくてもいい雑学を挟む関係でそれを知らないとどんなものか想像しずらく、読み手泣かせに…

 挟まれる雑学が適切な表現ならまだ許せるのですが、それすら遠回しにわかりずらくされているので救えない…

 一応それらの発言に対応できるヒロインの博識を表現したいなら別の方法もあったのではないかと思える部分も…

 ヒロインの可愛さについてはこちらも何とも評価しずらいところ…

 主人公と二人っきりの時は尻尾を振ってかまってほしいのをもうアピールする犬のようですが、一歩でもそこから出ると・・・

 付き合い始めた理由から不透明だったから余計に何だと思います…

 結局どちらもがどこを好きになったのかよくわからなかったのも物語に入っていけない鯨飲だったんでしょうね。

 主人公はヒロインの容姿に一目惚れ、ヒロインは打算から。。。というのはいいのですが、そこから先が何とも何とも…

 1巻はお試しという形で二人の関係を強固にするものと割り切って、次巻以降でそれぞれの過去やヒロインが養子になった経緯といった部分を深堀していってほしいが、これからもこの何ともわかりずらい表現と付き合うことになると思うと今巻だけでおなかいっぱいな気も…

 2巻以降はその時の気分かな?

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