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あらすじ
超大作エロゲ『運命48』の嫌われ貴族・レオルドに転生してしまった俺は、転移魔法を復活させたことでその身を狙われることになった。
だがその毒牙は俺のみならず、弟であるレグルス、そして妹であるレイラにまで及ぶことに――。
弟妹の誘拐事件を解決した俺は、長らく取り組めていなかった領地改革を行おうとするも、職人がいない。
ならばと王都で職人を探すことになるのだが、なぜか第四王女のシルヴィアが一緒について来ることになり……？
「まあまあ、フフフ。レオルド様ったら可愛らしいこと……」
「金豚」と蔑まれていた少年が、いつか「金獅子」へと至る奮闘記。第３幕！
おすすめ度：★★★
感想
転移魔法を復活させ、その普及を目指すレオルドだが、実用化まで前途多難で…
転移魔法という移動手段を大幅に短縮する手段を手に入れたことで、他国から狙われることになり、さらに転移魔法の普及のために王都にとどまる必要もあるため領地も放りぱなし…
しかし、悪いことが続けばいいこともあり、兄妹との軋轢も薄れ、さらに領地には新たな人材も迎え、ますますの発展をしていくことになりそう。
そしてシルヴィアとの仲も徐々にだが縮まり・・・
家族の再構築と更なる領地発展、そしてシルヴィアとの恋の物語。
とうとう自国だけでなく周辺国家も動き出した今巻。今後どのように周辺国と絡んでいくのかも注目。
そして、アピールをするシルヴィアとそれを徐々に受け入れ始めているレオルドの恋の行方にも注目。
前巻に引き続き転移魔法の復旧を目指す王国サイド。
それに対して周辺国家が水面下で動き出す。
基本的には荷物の運搬や人の移動を中心に考えているが、その有用性は極めて高く、戦時になれば魔法陣のおいてあるところまでならどのような物資も時間のラグ関係なく移動させることができるし、無理をすれば移動場所が固定とはいえ伝達速度も従来以上の速さになるのは目に見えています。
そうなれば強国と言えど様々な要因で負ける可能性が出てこれば事前に対策するのは普通のこと。
そしてレオルドの”弱点”になりえそうな周囲から攻めるあたり、結構かしこい。
不幸中の幸いというべきか、それがきっかけとなり兄妹のわだかまりもなくなり、本来なら決して見ることができない”本来の幸せ”の姿が見られるようになったこと。
ずっと心を痛ませてきた母親にようやく安心させられる光景を見せることができたことはとてもいいことだと。
そして王都でのやることが終われば、次は今まで放置されていた領地経営へ。
自分の領地に足りない人材を王都から見つけ、スカウトという現代社会でも普通にある光景を見せられつつ、優秀な人材を確保。
”現在”ではなく”未来”への投資を始め、更なる発展の準備期間というところ。
この領地経営も今後どのようになっていき、周囲に対して影響を与えるか・・・
そして今巻何より頑張っていたのは突然わいたバルバロトとイザベルの結婚。
お互いに最初期のメンバーで、自らが変ろうとしている時期に最もそばにいてくれて、最初に自分を認めてくれたバルバロトと最初は監視役として派遣されていたにもかかわらず、徐々に認め、協力してくれるようになったイザベル。
そんな二人に何か報いろうとするのは当然のこと。
この世界ではない『結婚式』という新たな門出を祝うべく奔走するレオルドの姿は本当に二人の幸せを願っているのが伝わってくる。
そして迎えた『結婚式』は大成功をおさめ、この世界の【結婚】という意識を改善したのではないか？
さらに、今巻を機にレオルドのシルヴィアに対する想いにも変化が…
貴族としての責務として、子をなす・血をつなげるということがあるが、自分の一番近くにいる女性であり、当初の印象は悪くてもそばにいてくれる彼女のことを気にし始める姿は何というかほほえましい。
シルヴィアが意識してやっていたかは定かではないですが、【単純接触効果】がうまく聞いた結果かと。
今後この二人がどのような経緯で結ばれるのかとても楽しみですね。
