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ラノベ

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あらすじ

フィンランドからの留学生エイヤは氷のエルフと呼ばれる孤高の存在。だが実は単にコミュ障だった! しかも留学目的はオタ活! 受け入れ家族で同級生の蒼井桜雅はエイヤの望みを叶えるために動き出すのだが──。


おススメ度:★★★★


 表紙が銀髪だったのでまたロシア系のキャラだと思い買ったのですが、まさか”フィンランド”!!?

 珍しい国のヒロインがが題材ということで、そもそもフィンランド人の特徴を本作で知ったほどで、新しいことづくめで面白かったです。

 自分の”望み”のために”留学”という形で来日したエイヤだが、彼女の性格などが明らかになるにつれてその”望み”に対する熱量と期待がどれほど勇気を与えたかよくわかります。

 ”熱”を失った主人公と、”熱”を持ち続けるヒロインが出会ったことで、消えかかっていた主人公の”熱”が再熱し、どのような化学反応が巻き起こるのか今後も楽しみな作品です。

おすすめポイント


・フィンランドという珍しい国のヒロイン

・アニメやマンガといった日本文化への海外の反応

・徐々に熱さを”取り戻す”主人公の行動力

感想


 フィンランドというなじみが薄い国の人がヒロインということでフィンラド語もそうですし、フィンランド人の特徴も初めて知りましたが、美少女にあの挨拶は卑怯!!!

 ただただ可愛さがあふれています。

 ヒロインのエイヤが見本のようなポンコツっぷりが輪をかけてその魅力を引き出していますが、その弱点を上回るほど彼女の”目的”に対する熱量がヤバいです。

 日本のオタク文化というものは今ではそうでもないですが、一時期は国内と国外で温度差がありましたし、人によっては受け入れがたい部分もあると思います。

 実際昨年流行った『鬼滅の刃』など子供が見るには過激な描写を描いて大丈夫なのか?と思うような作品もありますし、逆にこういったラブコメ系の作品だと年々描写がきわどくなっていっているようにも感じます。

 偏見とまでは言いませんが、一定数はやはりそういった描写を子供に見せるのは反対という親も多いと思います。

 本作のエイヤもまた両親が厳格なのか、アニメやマンガといったものに偏見を持っており、なおかつ子供は親の言うことを聞くべきという時代錯誤も甚だしい感性を持っていたようですが、そんな環境であっても折れることがなく、自分の好きな者のために一人孤独に戦って日本に留学したエイヤは誰がなんといようと”強い”と思いました。

 桜雅もまた周囲に”否定”され、エイヤとは逆に心を”折られた”人ですが、仮に自分が同じ立場であったならどうなっていたか…

 そんな自分の”好き”に対して真っすぐなエイヤが隣にいる状況で、桜雅自身も”過去”に落としてきた”熱”が再熱していく様は見ていてこみあげてくるものがありました。

 もちろん時間がたつにつれてその人の趣味嗜好は変わり、”熱”をあげるものも変わってくるのもわかりますが、一度”折られた”心は”次”も同じようになるのではという恐怖がまとわりつくのは必然です。

 どんな”趣味”であっても周りからどのように思われるかはわかりませんし、それが嫌で自分の趣味を隠している人も多いと思います。

 そんな中で、エイヤというどれだけたたかれても自分の”好き”を曲げず、折れない姿を見せられ、なおかつ、自分と同じ趣味を持っているならその”熱”が再熱するのもよくわかります。

 どんどん行動力を増す桜雅の姿を見るのはとても心地よかったですし、過去を乗り越えるという意味でも1冊の中で十分な成長を果たしたと思います。

まとめ


 一応VTuberネタの本作ですが、今巻では主人公&ヒロインの馴れ初めとそれぞれの”想い”を重点的に置かれ、次巻から本格的にそちらのネタが入ってくるのかな?

 幕間では他VTuberの配信の様子がのっていたのですが、エイヤがメインの回はなかったですし、幕間で登場した人物が今後2人にどのように接触してくるのかも楽しみです。

 人見知りがひどすぎて対人恐怖症までに至ったエイヤがVTuberという活動を通して今後どのように成長していくのか、そして、彼女の”目的”になっている活動はどうなっていくのか、今後に期待できる作品です。

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