くだものナイフと傷だらけのリンゴ 1

HJ文庫

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あらすじ

恋なんてどうせ火傷するだけ、そう思っていたのに――
ピュアで大人な青春ラブコメ
少人数の酒飲みサークル『酒友会』。そこで日々を漫然と過ごす桐島朝人の前に現れたのは大学一の美少女・浜咲麻衣。モテすぎることが原因で、様々なトラブルに巻き込まれてきた彼女は、自由奔放な『酒友会』の環境を気に入り入会することに。天真爛漫に飲み会を楽しむ麻衣の面倒を見ることになる朝人は、不思議と波長の合う彼女と少しずつ交流を深めていく。しかし過去にトラウマを持つ二人は、恋の一歩が踏み出せなくて――
傷ついた二人が互いを認め合う、ピュアで大人なラブストーリー。


おすすめ度:★★★★


感想


 それぞれ全く違った道を歩んできた二人がお酒の席で出会い、共依存の存在になっていく物語。

 過去の出来事からお互いに他人との距離を取る二人。

 そんな二人がサークルという輪の中でお酒を飲み…

 ・・・ここまで見るととても綺麗な話なのですが、ここからが恐ろしい。

 お酒を飲まれない方はわからない話かもしれませんが、本作のようなことは結構あったりします。

 いつもとは違う環境。いつもとは違う対応。そして、それらが自らが望んでいたものだったことからはめをはずし、普段では絶対にしない飲み方をした結果…

 わかる人にはわかるし、なんなら覚えがある人もいるのでは?

 そして、泥酔して記憶が無くなるタイプならよかったのですが、、、

 そこから始まる泥酔者とその介護人という関係が続き、徐々に徐々に関係が近づく二人。

 酔っ払いヒロインの絡み方が面白過ぎて素面の時よりも展開が面白い!!!

 酔うたびに次はどういう行動をするのか毎回楽しみです。

 そんな偽らない姿を見せるほど壁はなくなっていき、気になる存在になるのは早かったですが、お互いに過去の出来事からなかなか一歩が出ず…

 そんなじれじれした期間が長く、さらに事態は悪化していく…

 悪化した結果いいほうに転がったからよかったものの、物語としてはいい塩梅の転換期となり、よかったです。

 タイトルについては本当はどちらがどちらなのかは不明ですが、お互いに傷つけ、傷つけられてきたからこその関係なのは間違えないと。

 共依存の関係に落ち着いた二人。

 個人的には本編に登場してなかった飲み会が読んでみたい。

 1ということで続巻も期待です。

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