ホームステイを受け入れたら、俺のことを全肯定してくれるオタク美少女だった

ファンタジア文庫

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あらすじ

「あなたのおうちに来られて良かったです」異国少女と同居ラブコメ
金髪碧眼・小柄で可愛い仏国JK・ルシィ=アルヴェーン。
俺の家にホームステイして、毎日俺を甘やかしてくれる彼女は……「アクションゲームが好きで、よく遊ぶのは死にゲーです!」
筋金入りのオタクで、ゲーム作りをしている俺のことをめちゃくちゃ尊敬してくる!
「あ~んしてください! あ~んっ!」一緒に住むからご飯を作って貰ったり、
「お背中流しますよっ!」お風呂に乱入してきたり、
「勉強熱心で本当に尊敬しちゃいますっ!」
気づけば全肯定されながら、甘やかされる毎日がはじまってしまった!
ダメ人間になってもいい、異国少女とのいちゃラブコメ!


おすすめ度:★★★


感想


 お互いを成長させていく師弟ものとしての側面が強い作品。

 生活破綻者でワーカーホリックの創路と日本にオタク文化を学びに来たルシィの2人がそれぞれできることを相手に与えることで相乗効果として成長していくという感じで、序盤さえ乗り越えれば何とかなる!!!

 全29話構成と結構細かく話がまとめられているので短編集として少しずつ読めるので、活字が苦手な方でも読みやすくなっていると思います。

 互いに支え合い、成長していく二人が今後どう成長していき、恋愛に持っていくのか楽しみです。

 もう少し深堀する前にふと神里先生の過去作思い出したんですけど、年下ヒロイン初?

 「年上教官」「年上お姉さん」はともに年上設定だし、「初恋を応援してくれる」は一応同世代(狙ってるのはあくまで年上)…

 今巻でもぐいぐい来る年上ヒロインとしてましろさんがいますが、圧倒的年上率…

 新刊を重なるごとに年齢が下がっているので、次はさらに年齢が下がるのか?ちょっと楽しみになってきた部分があります♪(ちなみに「年上お姉さん」の主人公はショタです。)

 ゲーム開発のシナリオを作成している主人公の創路ですが、仕事に人生をかけているのか、ほぼすべての時間を仕事と結びつけるような仕事人間で、ルシィが来る前は上司でもあるまひろさんが掃除に来てくれないとやばいことだけはわかったほどの生活破綻者…

 さらに序盤は都度出てくる「デバッグ案件」という言葉にルシィの属性を淡々と並べるなど結構読みずらい要素も…

 より良いシナリオを作るためという名目で常に様々なメディアからインプットという名目で漁っているが、ルシィという最高の『非日常』が舞い込んできたのにそれを見過ごしてほかのものをメインにするのはいかがなものか?

 それでもルシィのおかげで最低限の人間らしい生活を取り戻し、様々な事に興味津々のルシィと行動を共にすることで彼自身の考え方が変わっていったのか、中盤からは序盤大量に登場した”生物”というものに対する文句や、「デバッグ案件」という言葉が出てこなくなったあたり内面的にも成長しているのがうかがえました。

 一方ホームステイしに来たルシィは様々な属性をその身に宿し、純粋な部分も多いですが、ゲームクリエイターになろうことから聡明な部分もしっかりとあり、なんと現実主義として間違いは間違えと受け止められるヒロインでした!!?

 ゲームクリエイターとして活躍する創路のことを「ししょー」と呼ぶことで彼から様々なことを学ぶ姿勢を見せるも、その破綻した生活面に関しては流石に見逃せなかったもよう…

 途中家族の話になった際に父親も創路と同じような感じらしいので彼女にとっては日常そのものという感じが見て取れましたが、ましろさんともども変な男に騙されないか心配になるレベル…

 今巻ではホームページ作成という形にしっかりと見える成長結果が提示され、語られない裏でも創路にプログラムについて学んでいたことがうかがえます。

 このように創路は内面が、ルシィは技術面が成長する様子がわかる作品になっていますが、この二人の空気感がまだまだ家族みたいな感じなので甘いとかそういうのは特にないですが、ルシィ自身は創路に並々ならぬ思いを向け始めたもよう。

 すでに創路の生活面に関してはその手中に収めたルシィが今後はどのようにアプローチし、またゲームクリエイターとして成長していくかは楽しみ。

 どうしてもルシィの陰に隠れてしまっていますが、ましろさんも幸せになってもらいたい。

 お酒を飲みながらだからなのか、あんなに必死にアピールしているのにがんスルーどころか冗談で流される姿とか見ていて可哀そうに…

 彼女がほかの恋に芽生えるのかルシィにはホームステイの期間があるため何とかなるのか…

 なんにしろ、今後も彼女に頑張ってもらいたいです。

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